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「女色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

女色の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
オリンポスの果実」より 著者:田中英光
写真に撮られてしまいました。 所詮《しょせん》、だらしのないぼくが、そんなにも女色が嫌《きら》いだったというのは偏《ひと》えに、あなたからの手紙の御返事を待っ....
煩悩秘文書」より 著者:林不忘
、胸がふるえる。 甲斐ぐちから登ってくるなら、有森利七に相違ないが、きゃつめ、女色煩悩を引き受けて七年むかしに山を下ったのだけれど――今この、灰《あく》の抜《....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
として面白いと思うから結局どれが日本一だかさっぱり判らなくなってしまう。その点、女色を漁る色魔とか、食物を極端に味わうところの悪食家の心にも似ている。 何事に....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
士を扱うこと又は世を治めるの術治世によらずして或は強勇にし或はほう悪く或はおこり女色におぼれし人々一時は功を立てるといえども久しからずして天下国家をうしない又は....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
ら御存じじゃ。あなたには分別は十分にありますでな。飲酒にふけらず、ことばを慎み、女色、別して拝金に溺《おぼ》れてはなりませんぞ。それからあなたの酒場を、皆という....
勉強記」より 著者:坂口安吾
しさをあわれみ、惻隠の心を催したのに相違ない。高僧はどのように、又、どの程度に、女色をたのしむべきか、という具体的な教育を行うつもりであったのだ。 芸者が来た....
安吾下田外史」より 著者:坂口安吾
派であったと云えよう。お吉の代りに他の女を欲しがった様子はなかったから、ハリスは女色の慾望は少なかった人のようだ。 ヒュースケンとお福はうまくいった。つまりラ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
党の大和は時期を心得て焦らないが、ここに五十嵐という図体の大きな力持ちの水夫が、女色に飢えて、ひねもす息苦しい思いをしている。トクとキンの姿を見ると思わず抱きつ....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
の一人に相違ない。それも決して女中などではなく、丑松の話したお嬢さんでもあろう」女色に淡い彼ではあったが、不思議と心をそそられた。 二度目の暗号を渡された日の....
露の答」より 著者:坂口安吾
不思議なくらい五郎兵衛の頭が上らなかった理由は奈辺にありますか、それでも彼は常住女色に踏み迷い絶えざる波瀾を捲き起してはおりました。 折しも五郎兵衛は踊りの師....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
か、音もせで来てぬれかかる、ショウガイナ」というのは男色的でもあるかも知れぬが、女色とみて不適当ではないし、その方に見るのがムリのない見方ではないかね。もっとも....
奥の海」より 著者:久生十蘭
だわい……。 一口に歌《うた》手蹟《て》マラというが、公卿どもは、和歌と書道と女色のほか、楽しみがないゆえ、うようよと子供ばかりこしらえおる。知嘉というのは、....
早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
在るうちは国許藩中において中小姓まで勤め上げて五人|扶持《ぶち》を食んでいたが、女色のことで主家を浪々して早くから江戸本所割下水《えどほんじょわりげすい》に住ん....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
うその説明はどうかといえば、大慾は大|菩提性なりといって、人間の中一番大なる慾は女色を求むる事である。この女色を愛して居る中に無我の本体に到達して大菩提性を得る....
世界漫遊」より 著者:ダビットヤーコプ・ユリウス
、いつも女に追い掛けられているポルジイが、珍らしく自分の方から女に懸想していた。女色の趣味は生来|解している。これは遺伝である。そこで目差す女が平凡な容貌でない....