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「女衆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

女衆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
藁草履」より 著者:島崎藤村
す》けた障子を開けて、ぬっと蒼《あお》ざめた顔だけ顕《あらわ》しながら、 「私は女衆ばかりかと思って」 「女衆ばかりかと思ったら――御生憎《おあいにく》さま」 ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
告げて、やがて半蔵は勇んで家を出た。おふきは、目にいっぱい涙をためながら、本陣の女衆と共に門口に出て見送った。 峠には、組頭平助の家がある。名物|栗こわめしの....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
四斗の餅を投げたものなら、こちらは本家と隠宅とで八斗の餅を投げると言って、親類の女衆から出入りのものまで呼び集め、村じゅうのものへ拾わせるつもりで祝いの餅をつい....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
。どれ、お父さんにもお目にかけて。」 お民は娘のために新調した結婚の衣裳を家の女衆に見せて、よろこんでもらおうとしたばかりでなく、それを店座敷にまで抱きかかえ....
」より 著者:島崎藤村
の場処に集った。達雄は、先祖の竹翁が植えたという満天星の樹を後にして立った。 「女衆は前へ出るが可い」 と達雄に言われて、お種、お仙、お春の三人は腰掛けた。 ....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
うては出られぬ、……お国のためやで、馴れぬ苦労もしなさんす。新兵さんの送別会や。女衆が大勢居ても、一人抜けてもお座敷が寂しくなるもの。 可いわ、旅の恥は掻棄て....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
で、亡者も居ねえ。だがな、またこの和尚が世棄人過ぎた、あんまり悟りすぎた。参詣の女衆が、忘れたればとって、預けたればとって、あんだ、あれは。」 と、せきこんで....
死者の書」より 著者:折口信夫
行われて居た。どこまでもどこまでも、野の果て、山の末、海の渚まで、日を送って行く女衆が多かった。そうして、夜に入ってくたくたになって、家路を戻る。此|為来りを何....
ある女の生涯」より 著者:島崎藤村
の裏口に出てカルサン穿きで挨拶する養子、帽子を振る三吉、番頭、小僧の店のものから女衆まで、殆んど一目におげんの立つ窓から見えた。 「おばあさん――おばあさん」 ....
次郎物語」より 著者:下村湖人
まったのを鉢からおこしたり、干場一面の真っ白な蝋粉に杉葉で打水をしたりする男衆や女衆にまじって、覚束ない手伝いをするのも、誇らしい喜びだった。ことに「灰汁入れ」....
トロッコ」より 著者:芥川竜之介
に、頭から汗の湯気の立つのが、彼自身にもはっきりわかった。井戸端に水を汲んでいる女衆や、畑から帰って来る男衆は、良平が喘ぎ喘ぎ走るのを見ては、「おいどうしたね?....
剣侠」より 著者:国枝史郎
つも抜いてあり、酒好きの手合いは遠慮会釈なく、冷をあおっては大口を叩き、立働きの女衆へ、洒落冗談を並べていた。 陽気で派手でお祭り気分で、ワーッといったような....
清心庵」より 著者:泉鏡花
いるにも当らぬかの。おお、それからいまのさき、私が田圃から帰りがけに、うつくしい女衆が、二人づれ、丁稚が一人、若い衆が三人で、駕籠を舁いてぞろぞろとやって来おっ....
間人考」より 著者:喜田貞吉
ハシタと呼んだ場合が多い。文字に「半下」・「半物」・「半人」など書いてある。御老女衆記(古事類苑官位部引)の大奥女中分限の条に、 一御切米四石、一御合力金弐両、....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
二人の娘があるです。その頃姉は二十二、三で妹は十七、八、この二人の娘は日々男衆や女衆を使って牧畜あるいは農業をやって居る。その働きはなかなか感心なものです。さて....