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「女道楽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

女道楽の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人間失格」より 著者:太宰治
また、五円(きまって五円でした)借りて行ったりするのでした。 「しかし、お前の、女道楽もこのへんでよすんだね。これ以上は、世間が、ゆるさないからな」 世間とは....
老妓抄」より 著者:岡本かの子
た。そしてそれだけで自分の慰楽は充分満足だった。柚木は二三度職業仲間に誘われて、女道楽をしたこともあるが、売もの、買いもの以上に求める気は起らず、それより、早く....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
す? まるで、血を引いたものは根絶やしになるではござりませぬか」 「いかさまな。女道楽なぞするだけあって、なかなか才はじけたことを申すわ」 いうと、右門はしば....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
道楽がありましたかえ」と、半七は訊いた。 碁将棋のたぐいの勝負事は嫌いである、女道楽の噂も聞いたことがないと、十右衛門は答えた。 「お嫁さんの噂もまだ無いんで....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
奢《きゃしゃ》と、遊蕩《ゆうとう》と、算盤《そろばん》との尾張だ、算盤をはじいて女道楽をする気風の間から、天下の大事は捲き起らない、敵としても怖るるに足りないが....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
度となく三文雑誌の表紙と口絵と広告に使われ、ハリウッドの映画会社とジグフィイルド女道楽とから同時に莫大な口が掛って来たため、目下この新大陸の新興二大企業間に危機....
別れたる妻に送る手紙」より 著者:近松秋江
いた女とも有耶無耶に別れて了って、段々詰らん坊になり下っている癖に、またしても、女道楽でもあるまい、と、少しは見せしめの為にその銭は渡すこと相ならぬ、という積り....
或る素描」より 著者:豊島与志雄
れた、第二義的な娯楽にばかり耽って、時間を空費してるに過ぎなかった。 「あれで、女道楽でも初めたら困るね。」と友人達は云い合った。 が幸にも、長谷部はその方へ....
囚われ人」より 著者:豊島与志雄
っとも、それは亡くなる前のことだがね。煙草は始終口から離さなかったよ。若い時から女道楽で、老いてますます盛んな方だった。どこやらに、落し胤も幾人かある筈だ。そん....
貞操問答」より 著者:菊池寛
お。」と、顎であちらへと示しただけでもう顧みず、また鏡に向ったまま、考え始めた。女道楽の主人が、嫉妬ぶかい夫人を、操る手管を考えるように、夫人は、良人と新子と新....
勘平の死」より 著者:岡本綺堂
かに碁将棋のたぐいの勝負事は嫌い、酒も嫌い、若い者としてはまず道楽の少ない方で、女道楽の噂などもついぞ聞いたことはございませんでした。 半七 お嫁さんの噂もまだ....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
誉の琵琶・山門生活とお堂守・浅草の畸人の一群・椿岳の着物・椿岳の住居・天狗部屋・女道楽・明治初年の廃頽的空気 負け嫌いの椿岳は若い時から誰でも呑んで掛って人を....
教育の目的」より 著者:新渡戸稲造
めに学問をすることは、日本では未だ中々高尚過ぎるのである。その一つの証拠には、『女道楽』、『酒道楽』、『食道楽』というような書物は出ているけれど、『学問道楽』と....
食道楽」より 著者:村井弦斎
に保つ人でなければ結婚後|或《あ》る動機のため品行が忽《たちま》ち崩れて酒道楽や女道楽に耽《ふけ》らないとも限りません。実際そういう人が世間に沢山あります。学校....
あの顔」より 著者:大倉燁子
痛くないというほどの可愛がり方なのです。愛子と名づけまして、夫は愛子のあるために女道楽も大分下火になりましたので、私も安心して、いい事をしたと喜んでおりましたが....