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奸佞
「奸佞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
奸佞の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「将軍」より 著者:芥川竜之介
《ロシア》の旗を持っているのです。」
旅団長も何か浮き浮きしていた。
「つまり
奸佞邪智《かんねいじゃち》なのじゃね。」
「そうです。煮ても焼いても食えないので....
「畜犬談」より 著者:太宰治
そのような、外面如菩薩《げめんにょぼさつ》、内心如夜叉《ないしんにょやしゃ》的の
奸佞《かんねい》の害心があるとも知らず、どこまでもついてくる。練兵場をぐるりと一....
「走れメロス」より 著者:太宰治
私は、今宵、殺される。殺される為に走るのだ。身代りの友を救う為に走るのだ。王の
奸佞邪智を打ち破る為に走るのだ。走らなければならぬ。そうして、私は殺される。若い....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
を待たない。
この不幸をきっかけにして、土部三斎や、横山、浜川と言ったような、
奸佞《かんねい》暴慾な武士たちは、だんだんに、雪之丞の計略の罠《わな》に陥ちてゆ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
をいだくまでに激させるのだった。彼女はその点を正面から攻撃しはしなかった。彼女は
奸佞《かんねい》な尋ね方をした。 「あんたは私を愛してくださるの?」 「愛すると....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
後、利己心の一見道理あるらしい狡猾《こうかつ》な論法を用いた後、憤った本心から「
奸佞《かんねい》の徒、みじめなる奴、」と耳に叫ばれるのを彼が聞いたのも、幾度であ....
「月世界競争探検」より 著者:押川春浪
ければならない。叔父さんを無事に連れ帰るのは誰でもいいが、このままにしておいては
奸佞邪智の秋山男爵だ、この上如何なる悪計を持って我らを苦しめ、かつ鳩のような月子....
「三国志」より 著者:吉川英治
を父に讒していた。 (父子、世嗣の問題にまで、才気をさし挟むはいかに才ありとも、
奸佞の臣たるをまぬかれぬ。いつかは、誅すべきぞ)と曹操の胸には、ひそかに誓ってい....