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「奸臣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

奸臣の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
運命」より 著者:幸田露伴
紀善として機密に参ぜしめ、張玉、朱能、丘福を都指揮|僉事とし、張※を執え、始めて奸臣|欺詐の謀を知りぬ。窃に念うに臣の孝康皇帝に於けるは、同父母兄弟なり、今陛下....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
のれの威力を示そうがために奸謀をめぐらし、天朝をも侮る神州の罪人である、そういう奸臣を倒したなら自然と幕府においても悔いる心ができて、これからは天朝を尊び夷狄を....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
を初め、その一味の碌でなし連中をドンドン要職に引き上げた。つまり忠臣を逐い出して奸臣を取り巻きにして、太平楽を歌った訳だね。あげくの果は驪山宮という宏大もない宮....
錯覚数題」より 著者:寺田寅彦
ではなくて、古い古い昔から、時には偉大なる王者や聖賢により、時にはさらにより多く奸臣の扇動者によって利用されて来たものである。前者の場合には世道人心を善導し、後....
盈虚」より 著者:中島敦
豚を殺して父に盟《ちか》わしめ、太子としての己の位置を保証させ、さて渾良夫の如き奸臣はたちどころに誅《ちゅう》すべしと迫る。あの男には三度迄死罪を免ずる約束がし....
南国太平記」より 著者:直木三十五
「そして、彼奴は、何う申している。何故、ここへ来ん」 「斉彬公の御代となっても、奸臣は、罰されまい。奸臣を処罰することは、大殿の非を、世上へ示すようなものだ。謂....
瘠我慢の説」より 著者:福沢諭吉
《ひんせき》し、日本にては織田信長《おだのぶなが》が武田勝頼《たけだかつより》の奸臣《かんしん》、すなわちその主人を織田に売らんとしたる小山田義国《おやまだよし....
三国志」より 著者:吉川英治
田豊は顔を振って、 「否とよ君。それは常識の解釈というもの。よく忠臣の言を入れ、奸臣の讒をみやぶるほどなご主君なら、こんな大敗は求めない。おそらく田豊の死は近き....
三国志」より 著者:吉川英治
「かえりみるに、むかし桓帝、霊帝はご微弱におわせられ、為に、漢統ようやく紊れ、奸臣はびこり、田野年々凶をかさね、ここに諸州騒乱して、ついに乱世の相を現わした。....