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好い事
「好い事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
好い事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
「米《こめ》を噛《か》んでつけて置くと好《い》いそうですよ。」
「そうか。それは
好い事を聞いた。」
十一
ちょうどこの喧嘩《けんか》と同じように、素戔嗚《....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
々の船の中、汽車の中、唯心を動かすは松谷秀子の事ばかりで全体此の後を何う処分して
好い事か更に取り留めた思案は出ぬ、秀子が人殺しと脱獄の罪を犯した恐ろしい女で有る....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
そうですが、これも今までに悪い噂を立てられた事はないと云います。これじゃあみんな
好い事ずくめで、どうにもなりません。近所じゃあ山師坊主だなんて云うものは一人もあ....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
さんが泊るのだもの多舌するものか、ネエ寧児、此子の名前は日本人の様で呼び易くッて
好い事ネ隣館の子は矢ッ張り合の子で珍竹林と云うのだよ可笑いじゃ無いかネエ、だから....
「薬草取」より 著者:泉鏡花
、やがてその櫛を湯殿の岩の上から、廊下の灯に透して、気高い横顔で、熟と見て、ああ
好い事、美しい髪も抜けず、汚い虫も付かなかったと言いました。私も気がさして一所に....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
仕置場らしい青竹の矢来の向うに……貴女等の光景をば。―― 悪事は虎の千里走る、
好い事は、花の香ほども外へは漏れぬ言うけれど、貴女二人は孝行の徳、恋の功、恩愛の....
「贋紙幣事件」より 著者:甲賀三郎
は前のように苦学をしなくても好いようになって、前よりももっと出来るようになった。
好い事をしていればいつか報いられるものだと思う。 飛山君は幸福となるし、飛山君....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
国には樹上の家、寒国には土中の室、神代には皆それであった」 土地の者にも土室が
好い事を勧めていた。この洞斎の住居を夜に入って密々に訪れたのは、昼の約束を履んだ....
「壁の眼の怪」より 著者:江見水蔭
のであった。髪洗いを見た他郷の人を殺すという事は、三面谷の秘密で、又それを決して
好い事とは思っていぬからで、なるべく米沢藩に知れぬようにしたいと考えたのであった....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
れ、今の内に、娘のお綾をな」 「合点で御座んす」 気が早い。欲に掛けては呑込の
好い事|夥しいのであった。 こうした欲張二人の間に、どうして美しいお綾という娘....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
人心は全く蘇生の想いをなせり。 焦熱の中に大風大雨を得たとは、如何にも気持ちの
好い事で有ったろう。 五十三 けれど次に来た電報は、大風大雨が焦熱よりもなお恐る....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
家に着いてその夜は泊りました。とにかくギャル・プンの家に一週間ほど泊ったのは大変
好い事であったです。
もし道中であれ程出血するような事が起ると私は出血のために....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
、しゃべくる、物を煮る、酒を飲む、色をする、
考えて御覧なさい、どこにもこれより
好い事はありませんぜ。
ファウスト
そこで己を引き合せるには、
君は魔法....
「女の決闘」より 著者:オイレンベルクヘルベルト
なすっておいでになる男の事を、ある偶然の機会で承知しました。その手続きはどうでも
好い事だから、申しません。わたくしはその男の妻だと、只今まで思っていた女です。わ....
「黒猫十三」より 著者:大倉燁子
であった。警察官としては珍らしい温味のある人だとの評判も聞いている。それに都合の
好い事には偶然にも同郷であった、それ等を思い廻らしてそこに一抹の光明を発見して、....