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好一対
「好一対〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
好一対の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
関』の詩をよく解したと云う一点で許した如き、義元が一首の和歌の故に部下を許した、
好一対の逸話をもっても知られる。 幼少より粗暴であったと云う非難があるが、勿論....
「読書法」より 著者:戸坂潤
ローの風刺文学としての哲学書『ラモオの甥』(本田喜代治訳)と、色々の意味で、全く
好一対である。 『ラモオの甥』の方は同じ面白くても、少しムズかしい点もあるが、『....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
由は大体見当のつくことと思うが、谷川と小林とはブルジョア文芸に於ける代表的な而も
好一対な文芸評論家だと思ったからであり、森山啓は今日身体の自由なマルクス主義的文....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
生達に大いに期待を持たれたものだ。(氏は学生読者層に人望のある点で平野義太郎氏と
好一対だという話だ。)河上博士がその説得力に富んだ健筆を振えなくなり、資本論の飜....
「白痴」より 著者:坂口安吾
のような美しい顔立ちで、二人並べて眺めただけでは、美男美女、それも相当教養深遠な
好一対としか見受けられない。気違いは度の強い近眼鏡をかけ、常に万巻の読書に疲れた....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
美人であります。殊に貞女で、女の業は何でも出来るというのでありますから、文治とは
好一対の美夫婦であります。頃は向島の花見時、一方口の枕橋近辺に其れとなく見張って....
「織田信長」より 著者:坂口安吾
ろ冷酷無慙であったろう。 老蝮は、一生を傍若無人の我流で押し通したこと、信長と
好一対、百二十五まで生きてみせると称し、延命の灸をすえ、手当をすれば何でも長命で....
「戦後新人論」より 著者:坂口安吾
打ちこんでいるのもアプレゲールの新風俗として慶賀すべきところであろう。 これに
好一対をなすのが、宇野六段の阪神入りで、往年の学生横綱浅岡信夫が参議院議員になる....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
にか、かれにあたえていた。 かれの眼に映じた大河無門と荒田老とは、まさに場内の
好一対であった。荒田老は、平木中佐の所論の絶対の肯定者として、怪奇な魔像のように....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ある。彼は関ヶ原の時に至っても、ドサクサまぎれの火事ドロ根性を忘れなかった。彼と
好一対をなすのは九州福岡の黒田如水で、西と東でドサクサ狙いのいずれ劣らぬ田舎豪傑....
「鯰」より 著者:佐藤垢石
東北には鯰がいないといってある。これは、箱根から西には化け物がいないというのと、
好一対をなすものだが、東北地方には鯰がいなかったというのはあてにはならない。とこ....
「魔味洗心」より 著者:佐藤垢石
は舌の尖端を魅するにも拘わらず、卵の味は鯰の卵に劣らぬほどである。似鯉の卵の味と
好一対であろう。 私は、こんど故郷へ帰ってから、殆ど毎日の位、鰍の鮮饌に親しん....
「水と骨」より 著者:佐藤垢石
。 雪との関係こそないが、そして川の大小の差こそあるが、越中の黒部川と裏と表の
好一対である。 二 くだらない水温のことを、なぜ長々と書いたか。 私は....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
とき土人がこれを運搬す。インドにて街上の散水に、土人が皮ぶくろに水をいれて運ぶと
好一対なり。 繋船木曜島南湾、路入濠洲最北関、赤日炎風涼何在、只余熱帯樹陰山。 ....
「海にふぐ山にわらび」より 著者:北大路魯山人
止まないのである。 海にふぐ、山にわらび、この二つ、実に日本の最高美食としての
好一対であろう。中国でやかましい燕巣の料理、すなわち、海燕の巣なるものも、日本の....