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好天気
「好天気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
好天気の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ので、とうとう諦めて帰ってくると、意地のわるい雨は夕方から晴れて、きょうはこんな
好天気になった。なにしろ前に云ったような獲物だからお話にならない。浅蜊はとなりの....
「地球盗難」より 著者:海野十三
、冷い水で顔を洗った。井戸端から外を見ると、今日も連山には一点の雲も懸っていない
好天気だった。油蝉がミンミンと、早くも街道の樹の幹に停って喧しく鳴き立てているの....
「春の上河内へ」より 著者:板倉勝宣
、渡辺虎十の二人がきてくれることになった。 三月二十二日。今日もまた暖か過ぎる
好天気である。午前七時半に出発した。寅吉老人は「雪の山を見に行けるところまでつい....
「春の槍から帰って」より 著者:板倉勝宣
五分おきぐらいに、頂上の辺から氷と岩が落ちてくる。これは温度によるのであろうから
好天気の日は多いと思う。肩から非常に時間を要する。私は小槍の標高より少し上まで行....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
んで別れて出ると、途中で大雨、大雷、ずぶ濡れになって日光の野口屋に着いた。四日は
好天気で、日光見物である。これは例の筆法で詳細に記入、ほとんど一種の日光案内記の....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
もかぎらない。 でも雪はもう来なかった。そして空にばら色の光がさして、きょうの
好天気を予告するようであった。 すっかり明るくなって、樹木の形がはっきり見える....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
本蝋燭にありつく望みもないからな――。 二 九月十二日、静穏なる
好天気。船は依然おなじ位置に在り。すべて風は南西より吹く。但し極めて微弱なり。船....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
践によって養われて来たものと反省してありがたく思っている。 この朝の久しぶりの
好天気、それが鶴見には何よりもうれしかった。物を書くにも陽気の変化が直ちに影響す....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
地を蹴り、噛み合い刎ね合い、それを見て犬が吠え――、声、声、声で騒がしくおりから
好天気で日射し明るく、見世物小屋も入りが多く、賭場も盛って賑やかであった。 そ....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
の口を通して白茶気た往来が、日の光に鈍く照らされながら、その一部分を見せていた。
好天気の初夏の日盛りだのに、山の手の往来であるがためか、人の通って行く姿も見えな....
「正月の思い出」より 著者:岡本綺堂
快晴で、朝からそよとの風も吹かない。前にもいう通り、戦捷の新年である。しかもこの
好天気であるから、市中の賑わいはまた格別で、表通りには年始まわりの人々が袖をつら....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
うだ。 六 その夜は快く眠った。明くれば天長節、満空一点の雲もない
好天気だ。裏の滝壺で顔を洗う、握飯を腰にして平林道の峠を上る、幾十折、雑木を抜け....
「贋物」より 著者:葛西善蔵
別れて、耕吉は風呂敷包を右に左に持替えて、麹町の通りを四谷見附まで歩いた。秋晴の
好天気で、街にはもう御大典の装飾ができかかっていた。最後の希望は直入と蕃山の二本....
「西航日録」より 著者:井上円了
ち晴天相続き、久しく降雨を見ず。よって、また狂句を吐く。 アメリカと云ふは嘘にて
好天気 米国漫遊中その盛況を見て、いささか感ずるところあり。左に所感のままをつ....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
下る予定であったが、心配した雨は歇み風も亦少し凪ぎたとはいえ、一週間以上も続いた
好天気が崩れかけて来たのであるから、いつ又降り出すかも知れない、それで高瀬谷に下....