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好意
「好意〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
好意の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
が、「教育上の責任」は常に彼等と人間同士の親しみを交える妨害をした。それは彼等の
好意を得ることにも何か彼等の権力に媚びる卑しさの潜んでいる為だった。さもなければ....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
んちゃ》道具なども催促されぬうちに運んで来た。お鈴は前に疑っていただけに一層彼に
好意を感じた。
「就《つ》きましては妹のやつが若《も》しお手でも足りませんような....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
てまた、足を洗い出した。彼はもちろん彼の著作の愛読者に対しては、昔からそれ相当な
好意を持っている。しかしその
好意のために、相手の人物に対する評価が、変化するなど....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
幸いにそれでも彼の心は次第に落着きを取り戻しはじめた。同時にまた次第に粟野さんの
好意を無《む》にした気の毒さを感じはじめた。粟野さんは十円札を返されるよりも、む....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
だった。僕は彼等の関係を肯定してやる根拠の一半を失ったのだから、勢い、前のような
好意のある眼で、彼等の情事を見る事が出来なくなってしまったのだ。これは確か、君が....
「河童」より 著者:芥川竜之介
失ってしまいました。
八
僕は硝子《ガラス》会社の社長のゲエルに不思議にも
好意を持っていました。ゲエルは資本家中の資本家です。おそらくはこの国の河童《かっ....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
てながらも、以前よりは遥《はるか》に同情のある声援の言葉を与えたりした。そう云う
好意のある連中の中には、あの精巧な勾玉や釧の美しさを誇っている若者なども交《まじ....
「少年」より 著者:芥川竜之介
また震《ふる》え泣きに泣きはじめた。しかしもう意気地《いくじ》のない彼には誰一人
好意を示すものはいない。のみならず彼等は口々に川島の言葉を真似《まね》しながら、....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
光っていた。「将軍は善人だ。」――中佐は軽い侮蔑《ぶべつ》の中《うち》に、明るい
好意をも感じ出した。
その時幕は悠々と、盛んな喝采《かっさい》を浴びながら、舞....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
)の肉感的(ジンリッヒ)なことを意味するのだった。僕等は二人ともこの少女にどうも
好意を持ち悪《にく》かった。もう一人の少女にも、――Mはもう一人の少女には比較的....
「或る女」より 著者:有島武郎
持ち上向《うわむ》きかげんになった時、稲妻のように彼女の心に響いたのは、男がその
好意に応じてほほえみかわす様子のないという事だった。実際男の一文字眉《いちもんじ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
があろうとも、今更おめおめと親許などに……。』 鬼の心になり切った私は、両親の
好意に背き、同時に又天をも人をも怨みつづけて、生甲斐のない日子を算えていましたが....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
いた。それらの紙屑は光の加減か、いずれも薔薇の花にそっくりだった。僕は何ものかの
好意を感じ、その本屋の店へはいって行った。そこもまたふだんよりも小綺麗だった。唯....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
照して見ても、そうでなかった事は一度もない。唯、この弟たるべき自分が、時々向うの
好意にもたれかゝって、あるまじき勝手な熱を吹く事もあるが、それさえ自分に云わせる....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
やさしくなり、気に入られるようにした。彼は子供をかわいがってやっては、母親たちの
好意をかちえたが、特にいちばん幼い子供をかわいがった。そして、むかしあの猛々しい....