好日[語句情報] » 好日

「好日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

好日の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
いまし。 わたしはこの春酒に酔い、この金鏤《きんる》の歌を誦《しょう》し、この好日を喜んでいれば不足のない侏儒でございます。 神秘主義 神秘主義は....
夜の靴」より 著者:横光利一
ない。午前中は必ずやって来て、彼に午前の時間をつぶされる苦しさから、やっと逃れた好日だのに、どういうものか、この爺さんの顔が見えなくなるとやはり私は淋しくなる。....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ろと勤勉に収穫をもってやってゆこうとも考えて居ります。そういう点ではやはり日々是好日たらしめ得るわけです。 どっちにしろ、あなたが健康の平衡を保っていて下さる....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
で歩き出した。 抽象的な形で、うれしさがつづいていたと思う。さて、いよいよ「是好日《これこうじつ》」のうちつづきという単純なむさぼりがあった。 ところが、現....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
となんか望んでは居りません。そういう意味で無駄足を厭ってもいないの。ただ、ね。是好日のこともわかります、それは私にしてもそうですから。その調子でお互にあの日この....
十一谷義三郎を語る」より 著者:豊島与志雄
て、親しい友にも殆んど洩さなかった。四年前、京橋際のビルディングの一室を借りて、好日書院という特殊出版を初めた時でも、私など一言の相談も受けず、更に驚いたことに....
好日」より 著者:三好十郎
ありがたい!(深く頭を下げ、何かに向って二度も三度もお辞儀をする)ああ! 日々、好日! ありがたい。良い天気だ。……(いつの間にか、頬に涙がタラタラと流れ、光っ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
とく、緑に波うつ広大な地はすべて珈林である。) 八、亜然丁牧田(南米) 晴風好日亜然丁、春満。 (八、亜然丁の牧場(南米) 晴天に風の吹くほどよい日に恵まれ....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
力も持ち来さない。当時普通に禅でいうところの虚空的な心の自由が得られて、日々これ好日の生涯を経るという程度の幸福なら、格別欲しくもなかった。あきらめさえすればよ....
夢幻泡影」より 著者:外村繁
《しわ》の垂れた脚には、何の感覚も起こさないようだった。 今日も不思議なような好日である。南に向かって机を据えている、その障子には、冬木の枝が濃い形を映してい....
三国志」より 著者:吉川英治
馬上で飲み廻しの旅なんて、洒落ているぞ」 などと張飛は笑わせて、いつも日々|是好日の態だった。 さて、その後。 ――焦土の洛陽に止まるも是非なしと、諸侯の....
三国志」より 著者:吉川英治
上した。 「許田へ行幸あって、親しく臣らと共に狩猟をなされては如何ですか。清澄な好日つづきで、野外の大気もひとしおですが」 帝は、お顔を振って、 「猟へ出よと....