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好材料
「好材料〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
好材料の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ヰタ・セクスアリス」より 著者:森鴎外
ら女を虐遇する。女は十三郎に泣き附く。その十三郎が勅任官の家の若殿だから、新聞の
好材料になったのである。その為めに、十三郎は或る立派な家に養子に貰われていたのが....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
み》でもしたんですか、こりゃ愉快だ、新年になって逸話がまた一つ殖《ふ》えて話しの
好材料になる」と一人で喜んでいる。「付け文じゃないんです、もっと烈しいんでさあ、....
「倫敦塔」より 著者:夏目漱石
カムをして舌を捲《ま》かしめたる逸事は、この詩趣ある人物を想見《そうけん》するの
好材料として何人《なんびと》の脳裏《のうり》にも保存せらるるであろう。余はジェー....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
けは殖えて行くように見えるが、併し総数が少ないから宗教全般からいうとあまり有利な
好材料とはならず、その増し方自身も今日ではずっと下火になって了っている。――大体....
「女肉を料理する男」より 著者:牧逸馬
の点を綜合してみると、この壁の文字こそは、それこそ千載一遇《せんざいいちぐう》の
好材料だったのだ。これさえ消さずに科学的に研究したら、かならず犯人は捕まっていた....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
氏の話に、魚類の心理学は今に端緒すら捉え得ずと。件《くだん》の鰻ごときは実にその
好材料なりしに今やすなわちなし。知らぬが仏と言うものの、かかる事は何卒為政者の気....
「技術の哲学」より 著者:戸坂潤
安による外見的好況は、重軽工業に於ける技術家の「社会的」需要に取って、久し振りの
好材料でさえあるように見える。法定失業者の多少の減少・法定就職率の微少な増加・等....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
私娼窟、待合、料理屋、カフェー、バー、喫茶店、其の他の飲食店から始めて、最近での
好材料はまずダンスホールである。で同じく内務省ではダンスホール弾圧を決定したとい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ての最も有力なる橋渡しの一人でもあるし、これが持ち込む情報がまた、外国人に取入る
好材料となったりすることもあるし、また或る意味に於ては、お絹を代表して、忠作と共....
「言語は生きている」より 著者:中井正一
読み違えたかは、又、東洋精神史の記録として面白いし、又言葉が如何に生きているかの
好材料となるに違いないと思われる。 た・は・よ 私はこの「気」のカードを....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
次を編纂しこれを出版せり。千九百二年以後浮世絵の競売目録多く出版せらる。皆研究の
好材料たり。千九百四年以来順次に出版せらるる独逸人 Perzinski の著書は....