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「如くなり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

如くなりの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
積りつゝ、今は互《たがい》に棄てかねて、其の情《なか》漆《うるし》膠《にかわ》の如くなり。良しや清水に居《お》るとても、離れまじとの誓いごとは、反故《ほご》には....
幻影の盾」より 著者:夏目漱石
動くは」とウィリアムが眼を放たずに答える。「物音は?」「鵞筆《がひつ》の紙を走る如くなり」 「迷いては、迷いてはしきりに動く心なり、音なき方に音をな聞きそ、音を....
血の文字」より 著者:黒岩涙香
細き事柄は殆ど一目にて余の眼に映じ尽せり、今思うに此時の余の眼は宛も写真の目鏡の如くなりし歟、眼より直ちに種板とも云う可き余の心に写りたる所は最と分明なるのみか....
運命」より 著者:幸田露伴
。 使君よ 去りたまふ勿れ、 我が民の 父なり 母なり。 克勤の民意を得る是の如くなりしかば、事を視ること三年にして、戸口増倍し、一郡|饒足し、男女|怡々とし....
白くれない」より 著者:夢野久作
へぬ。その歓待、昨日にも増り(以下原文十行抹殺)。 かくて年月を経るうちに鉄の如くなりしわが腕の筋も、連日連夜の遊楽に疲れけむ。やう/\に弱り行く心地しつ。さ....
天守物語」より 著者:泉鏡花
切先にかけて、衝と天井に翳し、高脛に拍子を踏んで―― 戈※剣戟を降らすこと電光の如くなり。 盤石巌を飛ばすこと春の雨に相同じ。 然りとはいえども、天帝の身には近....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いてそこへ跳《おど》り出でて、 「戈※剣戟《くわえんけんげき》を降らすこと電光の如くなり、盤石《ばんじゃく》岩をとばすこと春の雨に相同じ、然りとはいへども天帝の....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
え。 人間五十年、化転《けてん》の内を較《くら》ぶれば、夢幻《ゆめまぼろし》の如くなり ひとたび生《しょう》をうけ、滅せぬもののあるべきか 世間並みのやり....
偶像に就ての雑感」より 著者:豊島与志雄
いい時期に際会している。そして次に自らの意志で知識の木実を食うことだ。「汝等神の如くなりて善意を知るに至らん。」これはキリスト教徒にとりては罪であった。然し吾々....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
き、「十方の諸仏菩薩集まりて、日と日と、月と月と、星と星と、鏡と鏡とを並べたるが如くなりし時」その会中にあって、法華経の行者を守護すべきを誓言したる八幡大菩薩は....
織田信長」より 著者:坂口安吾
いながら敦盛の舞いをはじめた。 人間五十年 化転のうちをくらぶれば 夢幻の如くなり 一度生を得て 滅せぬものゝあるべきか 信長終生熱愛の謡であり舞で....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
て満腔《まんこう》の思想を、陳述する者なりと、何事においても、総《すべ》てかくの如くなりし。しかるに、忽《たちま》ち朝鮮一件より日清の関係となるや、儂《のう》は....
学者安心論」より 著者:福沢諭吉
に分れ、政府は学者とともに改進の一方におり、二流の分界判然として、あたかも敵対の如くなりしかども、改進の人は進みて退かず、難を凌《しの》ぎ危を冒《おか》し、あえ....
文明教育論」より 著者:福沢諭吉
としく、これまた人にして人にあらざる者なり。 両者のともに欠くべからざるは右の如くなりといえども、今日の文明は道徳の文明にあらず。昔日《せきじつ》の道徳も今日....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
に羨ましい極みである。我が国の国防的状態はドイツと同一ではなく、ただちにドイツの如くなり得ない点はあるであろうが、極力合理的に空軍の建設を目標として着々事を進む....