如何とも[語句情報] »
如何とも
「如何とも〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
如何ともの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
悶え、憤れる状があったが、日の午に近き頃には、まさにその力尽き、骨|萎えて、また
如何ともするあたわざる風情して、この流動せる大偉人は、波を伏せ※きを収めて、なよ....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
方が現われ出た。それは個性の要求が必至的に創り出した見方であって、徒らなる権力が
如何ともすべからざる一個の権威である。一時は権力を以て圧倒することも出来よう。然....
「大脳手術」より 著者:海野十三
“臓器や四肢を取替えることによって見掛けの若返りは達せらるるも、脳細胞の老衰は
如何ともすべからず、結局永遠の生命を獲得することは不可能である” 私は失望を禁....
「独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
今夜はじめて諸君にかぎり発表する最高の機密であるが、実は、わがイギリス軍は、最早
如何ともすべからざる頽勢を一挙に輓回せんがために、ここに極秘の作戦を研究しようと....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
星と月との間の引力を利用せるものと思わる)。三、従ってわれわれは火星に行く以外、
如何とも方法なし。四、この火星人の話によれば、火星人たちはおそらく我々に危害を加....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
て居る。従って、最も力強く印象の深い部分が、自然除外されたことになったが、これは
如何ともすることができない。活字に附せられたものは、未発表の部分の単なる標本とし....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
せる彼等は、品性ある趣味に対すれば、却て苦痛を感ずる迄に堕落し、今に於て悔ゆるも
如何とも致し難き感あるに相違ない、さりとて娯楽なしには生存し難き人間である以上、....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
しい妖魔が住んでいるので有った。それに竜次郎は捕って、水鳥が霞網に搦ったも同然、
如何とも仕難くなったのであった。一と夏を其妖魔の家に心成らずも日を過して、今朝の....
「旅客機事件」より 著者:大庭武年
――三枝の答弁には淀みが無かった。然しその供述を立証する何等の証左も無い事は、
如何とも出来なかった。係官一同は、錯綜した事件の外貌から、出来得る限りの真意を掴....
「明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
て来たことは、これを見ても知られると、窃に嘆息する老人もあったが、滔々たる大勢を
如何ともする事は出来なかった。 それを附目でもあるまいが、湯屋の盗難は多くなっ....
「二葉亭四迷」より 著者:内田魯庵
めていうと、二葉亭は生活の総てに対して不満であったが、何よりも彼よりもこの不満を
如何ともする能わざる自己に対する不満が不満中の最大不満であったろう。言換えると二....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
のお爨どんまで時間制を高唱して労働運動に参加しようとする今日の思潮は世間の大勢で
如何ともする事が出来ないのを、官僚も民間も切支丹破天連の如く呪咀して、惴々焉とし....
「読むうちに思ったこと」より 著者:小川未明
然なところがなく、また明朗さがなく、風格がなく、何等個性の親しむべきものなきを、
如何ともすることができないでありましょう。 独創なき書物は、畢竟平凡な教師のよ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
度味わったことのある人ということでありましょう。それを通り越して来たものは人力の
如何ともすべからざること、人力以上のもののあること、それらを体験的に弁えた人であ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
る時は全く監禁せられる。しかし四元の世界に住むものには我々の牢屋のようなものでは
如何ともなし得ない」等という語を非常に面白く聴いたものである。 鎌倉に水泳演習....