如何ともし難い[語句情報] » 如何ともし難い

「如何ともし難い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

如何ともし難いの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
怒るけれども、機先は既に制せられて居る形である。岐阜の信孝も、勝家の救なくては、如何ともし難いので、長秀を通じて秀吉と和を講じた。秀吉即ち信孝の生母|阪氏並に三....
四条畷の戦」より 著者:菊池寛
皇は難を賀名生に避けられ、吉野の行宮は師直の放火によって炎上し、南朝の頽勢は既に如何ともし難い。 恐らく正史に於ける正行の活動は数年に過ぎない。亦正成にしても....
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
のです。「縁なき衆生は度し難い」などと、昔からいっていますが、縁のないものには、如何ともし難いのです。西洋の諺にも、「機会は前の方には毛があるが、後には毛がない....
ヒューマニズムへの道」より 著者:宮本百合子
成した。第二の長篇「嵐の子ら」が着手せられ始めた頃、彼は自分の病が現代の医学では如何ともし難いのを知って一日に十時間から十二時間も骨の折れる小説口述の仕事を続け....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
い限り、或いは他人がこの喧嘩に立ち合い目撃した証人とならぬ限り、ヘロドトスも之を如何ともし難いのである。社会の歴史記述はジャーナリズムから始まる。この現象を抜き....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
うやつは救うよりは殺した方が慈悲だ、とさえややもすれば観念せしめられることの由を如何ともし難い。 ナゼならば、彼女は己れの強力を傾注して、有象無象《うぞうむぞ....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
来戴いた君公と離るる事は人情として忍びない処だけれども、日本の存立上に考え至れば如何ともし難いと諦めた。しかし一般の士民にあってはその点には何らの智識もないから....
上海の渋面」より 著者:豊島与志雄
ープなどは、新生活運動に乗り出しているのだ。 ただ「孤島」に於ける孤独の感じは如何ともし難いだろう。その時彼等もやはり自然を想い、また旅を想うであろうか。――....
純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
。この点では動物も鉱物、植物と異らない。動物の衝動はすべての自然力の如く盲目的で如何ともし難い力に過ぎない。これに反し人格は自覚を有し自らを抑制するという事実の....
哲学の現代的意義」より 著者:戸坂潤
究しないではおかないものが「思想の科学」の謂であった。亜流モラリストもこの要点を如何ともし難いだろう。 日本に於て常識と道徳とが、思想として科学的に処理され始....
三国志」より 著者:吉川英治
の家が絶えることにもなる。 身は呉王の位置にあっても、軍律の重きことばかりは、如何ともし難いので、孫権はそんな事情まで語って徐盛に甥の命乞いをした。 「大王の....
三国志」より 著者:吉川英治
ろうが、訳者もまた、孔明の死後となると、とみに筆を呵す興味も気力も稀薄となるのを如何ともし難い。これは読者と筆者たるを問わず古来から三国志にたいする一般的な通念....
黒田如水」より 著者:吉川英治
いのを見てもわかる。 きのう以来、秀吉もまた、滅多に見せない沈痛な面持を、自ら如何ともし難い容子にあらわした。――その姿を仰ぐも辛そうに、官兵衛はさらに額をつ....