妄覚[語句情報] »
妄覚
「妄覚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
妄覚の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ら、
「熊城君、これが※を表わす上古埃及の分数数字だとしたら、僕の想像もまんざら
妄覚ばかりじゃあるまいね」と簡勁に結んで、それから鎮子に云った。「勿論、死語に現....
「メデューサの首」より 著者:小酒井不木
ことでしたが、わたしのいやが上にも昂奮せしめられた心は、彼女の焼ける姿に恐ろしい
妄覚を起こしたのです。 彼女は身体じゅう一面に紅い焔に舐められておりました。と....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
熱中して参りますと、その疲労から来る異常な興奮と、超自然的な神経の冴えが生み出す
妄覚等によって、平生とはまるで違った心理状態になって、一見極めて非常識に見える事....
「海亀」より 著者:岡本綺堂
ある。清の話を聴きながら、僕はすぐに赤海亀を思い出した。彼も美智子も一種の錯覚か
妄覚にかかって、浪のあいだから首を出した大きい海亀を見あやまって、人の顔だとか人....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
とりの眼で見たのでないから……。」 「ひとりでも大勢でも同じことだよ。君は『群衆
妄覚』ということを知らないのか。群衆心理を認めながら、群衆
妄覚を認めないというこ....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
く読者諸君は、盤得沙婆のこの一書を指して、如何にも狂信者らしい、荒唐無稽を極めた
妄覚と嗤うに相違ない。が、事実それには、微塵の虚飾もなかったのだ。その三十分後に....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
さらに異常あるを認めざりき。よって、また視覚の上に種々の試験を施し、もって幻覚、
妄覚の有無を考えしに、またさらにその徴候だに認めざりき。よって、予はある二、三の....
「妖怪談」より 著者:井上円了
とたびこの刺激を休みますれば、ただちに夢は現れ出でます。すなわち、このかすかなる
妄覚は、真実の強き刺激には耐え得られずして、消滅し去るものであります。なんによら....
「迷信解」より 著者:井上円了
。 その他、俗に雪隠の化け物、舟幽霊、雪女等の怪談あれども、これらはみな幻視、
妄覚より起こりたるものにして、諺に「幽霊の正体見たり枯れ尾花」の類なれば、説明す....