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「妄言〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

妄言の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ことだ。しかし彼女は、それを機会にてんで無口になった。それまでの、のへのへと笑み妄言《もうげん》を言うケティは、もう何処かへ消えてしまったのだ。ただ、「|天母生....
琴のそら音」より 著者:夏目漱石
幸があると云ったんだがね。――余計な事じゃないか、何も坊主の癖にそんな知った風な妄言《もうごん》を吐《は》かんでもの事だあね」 「しかしそれが商売だからしようが....
正義と微笑」より 著者:太宰治
れも手痛かった。自分でも、それは薄々感じていたのだ。舌が長すぎるのだろうか。 「妄言多謝だ。」兄さんは笑って、「お前は、僕なんかに較べると問題にならないほど、う....
中西氏に答う」より 著者:平林初之輔
ん程血迷つてはいないからその點は御安心が願いたい。最後に同志中西氏の健在を祝つて妄言を擱《お》く。 (大正十一年七月)....
文芸時評」より 著者:宮本百合子
いる」文学精神の前に跪拝している。自分のその文章などは「末世の僧の祖師を売る者、妄言当死」と迄頭を垂れている。もしそのような芸術至上の帰依に満ちた芸心があるなら....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
った。彼はベートーヴェンのうちにブラームスを愛していた。 しかし、クリストフの妄言《ぼうげん》に最も憤慨したのは、ファゴットのスピッツであった。彼はその音楽上....
二科会その他」より 著者:寺田寅彦
いてみた、名前を挙げた画家達に礼を失するような事がありはしないかと思うが、素人の妄言として寛容を祈る。(大正十四年十月『明星』)....
二十六夜」より 著者:宮沢賢治
にょらい》大慈《だいじ》大悲《だいひ》我が小願の中に於《おい》て大神力を現じ給い妄言《もうげん》綺語《きご》の淤泥《おでい》を化《け》して光明|顕色《けんじき》....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
言うもあまりはなはだしからずや。 いやしくも人心を具えたる者なれば、誰か孟子の妄言《ぼうげん》を信ぜん。元来不孝とは、子たる者にて理に背《そむ》きたることをな....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
双方に関係ある事で段々発展するように書いて頂きたい。そうでないと相撲にならない。妄言多罪。頓首。 四日金之助 虚子先生 ○ 明治四十....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
なしの話を語りつづける。これもやさしいようで難しい。人間は、ともすれば誇張したり妄言を吐く性癖を持ち合せています。まったく人間というものは自分ながらつくづく持ち....
三国志」より 著者:吉川英治
、我も人。世に鬼神などあるべきでない」 司馬懿は陣中の迷信に弾圧を加え、厳しく妄言を戒めたが、孔明は一種の神通力を持って、奇蹟を行う者だという考えは牢固として....