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「妙所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

妙所の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
錯覚数題」より 著者:寺田寅彦
故意か不親切かひとり合点かわからない。芸術家も同様に科学者も自分のしていることの妙所を認識できないためかもしれない。 結局自分に入用なものは、品物でも知識でも....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
でありました。私も新内や浄瑠璃時代に片足をふみ込んで生まれたがためにこの腰つきの妙所を少しく理解致します。 しかしながらこの足は厚い裾に包んであり、常に裾の厚....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
へ生れて来たようなものです、天才ですね、とてもたまらないものです。郷の義弘には、妙所が八カ所ありますが、それを御存じですか」 ピグミーは、竜之助の、まともに向....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
から脱却する最大の手段であること。そうしてこの心霊を練ることによって、神人合一の妙所に到り得るものであるというようなこと――を、事細かに説いては与八に聞かせまし....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
じさせた事であった。高坐の芸、舞台の芸、それぞれに違った味を持っていながら、その妙所に到ればおのずから共通の点がある。名人同士はこういうものかと、私は今更のよう....
細流の興趣」より 著者:佐藤垢石
釣りにも求め得られない。竿も仕掛けも極めて軽く、そして繊細に作れば一層この釣りの妙所を味わい得る。竿は七、八尺から二間くらいまで、釣り場の幅の広さによって異なっ....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
来古歌固有の音律を喜ばずまた枕詞《まくらことば》掛言葉《かけことば》等邦語固有の妙所を排《しりぞ》けこれに代ふるに各自辺土の方言と英語翻訳の口調《くちょう》を以....
日本画と線」より 著者:上村松園
わずに持ち続けたいものだと存じます。 それで、この「日本画」殊に風俗画の特有な妙所は何処にあるかと考えてみますると、まず主にそれは絵筆の尖端からいろいろな味を....
私本太平記」より 著者:吉川英治
さらにはばさらの取柄もある。道誉とて、当代少ない一人物だ。あの才能やら変通自在な妙所は、この高氏にはないものだけに魅力がある」 「そうでしょう、河豚は美味い、だ....