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「妹御〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

妹御の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
たいつか御恩返しのできる事もありましょう。……それではこれで御免くださいまし。お妹御《いもうとご》にもどうか着物のお礼をくれぐれもよろしく」 少し泣き声になっ....
籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
そうな顔をしていた。 「いや、それは御迷惑お察し申します。わたくしの方でも決して妹御《いもとご》に疑いをかけるの何のという訳ではございません。申せばこれも双方の....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
い泣きをいたしやした。じゃ、このお弓さんが唖とかいった先ほどのあのお寺の若衆のお妹御でござんしたんですね。この手紙を書いて、その唖のおあにいさんとご筆談をしたと....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
膚にもいたずらしたろう」 「お冬さん……? ああ、なるほど、本石町の薬屋さんのお妹御ですね」 「彫ったか!」 「冗、冗談じゃござんせぬ。いっこう知らないことです....
婦系図」より 著者:泉鏡花
方に暮れます。どうぞ、御機嫌をお直し下さい、夫人、」 「…………」 「英吉君の御妹御、菅子さん、」 「…………」 「島山夫人……河野令嬢……不可い、不可い。」 ....
わが町」より 著者:織田作之助
ってしまった。 仲人は驚いたが、怒った顔も見せず、なるほど、姉さんをさし置いて妹御をかたづける法もなかったと筋を通して、御縁は切れたわけでもないと、苦労人だっ....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ど、左様か。いつのまにおいでじゃ。これが主水之介の妹菊路でござる」 「そちらが御妹御御意中の御小姓か」 「と、まア、左様に若い者を前にして、あからさまなことは言....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
一通ことづかりし事あり。途中気懸りになって、密とその封じ目を切って見たれば、==妹御へ、一、この馬士の腸一組参らせ候==としたためられた――何も知らずに渡そうも....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
、一たん云いはったら、テコでもうごくものではない。新十郎はあきらめて、 「では、妹御にお目にかからせていただきたいものですが、よろしいか」 「それは妹の自由です....
稚子法師」より 著者:国枝史郎
いたものでござります。主人和泉の朋友に但馬という方がござりました。そして其方のお妹御に雪と申すお娘御がござりましたが、大変お美しゅうござりましたので主人和泉が懸....
剣侠」より 著者:国枝史郎
」 「そうそう、そうでございましたわねえ」 お妻はまたも微笑したが、 「そのお妹御の澄江様、まことは実のお妹御ではなく、お許婚の方でございましたのね」 そう....
おせん」より 著者:邦枝完二
「何んでげすッて」 「口が裂けてもいうじゃァねえぞ。――南御町奉行の、信濃守様の妹御のお蓮様は、浜村屋の日本一の御贔屓なんだ」 「ではあの、壱岐様からのお出戻り....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
に写された写真を見ましたが、痩型の弱々しい風貌の人でした。 賀古氏も緒方氏にも妹御がおありなので、卒業後兄に縁談のあった時に、「あんなに仲よくしていたのだから....
平家蟹」より 著者:岡本綺堂
しまして、悪いあとには又よいことが来るものでござります。まあ、お聞きなされませ。妹御さまは数ある客人のなかで、立派なおさむらい様と深いおなじみ……。やがては奥方....
婚期はずれ」より 著者:織田作之助
は断ってしまった。仲人はちょっとあきれたが、怒った顔も見せず、姉はんをさし置いて妹御をかたづける法もなかったと筋を通して、御縁は切れたわけでもないと苦労人だった....