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妻君
「妻君〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
妻君の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
、なんでもない、ただその一つの目的をもって金を溜めたのです。彼に子供はなかった、
妻君も早く死んでしまった。「妻はなし、子供はなし、私には何にも目的はない。けれど....
「生きている腸」より 著者:海野十三
えられている○○刑務病院の外科長であった。彼は家庭に、マネキン人形のように美しい
妻君をもってい、またすくなからぬ貯金をつくったという幸福そのもののような医学者で....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
り場と云われる新宿を、すこし郊外に行ったところに店を作っていたのだった。そこには
妻君の喜代子と、二人の間にできたミツ子という赤ン坊との三人の外に三人の雇人がいた....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
ったのよ」 「そうかネ、それは大失敗だ。……しかし僕が自分より一枚上手の名探偵を
妻君にしたことは大成功だろう。はッはッはッ」....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
かしまだ現地の姿は静かに見える。 ◯武井さんという律義で正直な大工さんを中川君の
妻君が紹介してくれ、前から鶏舎や炬燵など作ってもらっていたが、この前の五月二十五....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
す」 博士の昨夜の行動について喋《しゃべ》ったのはこの川北老だけであった。他の
妻君のお綱婆さんも、小山研究嬢も、共になんにも語らなかった。 臼井は、目賀野の....
「海底都市」より 著者:海野十三
「ふふふふ」 とカビ博士はひとり笑いをしてから、 「おどろいてはいけない、君の
妻君《さいくん》だよ。君の夫人だよ」 「ええッ、僕の妻?」 僕はおどろいた。全....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
らしかった。それが大石軍曹や。」 友人は不思議ではないかと云わぬばかりに、僕と
妻君との顔を順ぐりに見た。 「戦場では」と僕が受けて、「大胆に出て行くものにゃア....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
のとき、たいへんな騒ぎが起ったんですけれど、この警官たち、あたしが、その自殺男の
妻君にちがいないとおきめになって、とうとうこんな目に……」 「自殺男じゃない」と....
「空気男」より 著者:海野十三
械のスイッチを押すと、ジジジーッという音がした。 とたんに表戸を激しく打ち叩く
妻君の声。 「コラッ丘一。なぜ扉に鍵をかけたッ、早く明けないと……昨日のお処刑を....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
大建築物も粉砕するという実に恐ろしいもの。 「まあ、私たちはどうすればいいの?」
妻君が心配そうな顔をして叫んだ。 「そりゃもう、大変なことになる。お前と僕とはチ....
「転機」より 著者:伊藤野枝
も――」 「ああそうでしょうね、あなたはまだ若いんだから。」 そう云ってM氏は
妻君と顔見合わせてちょっと笑ってからいった。 「T翁という名前くらいはご存じでし....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
考えざるを得なかった。 雑談数刻、風呂がわいたという知らせに、男爵は、M教師の
妻君から手拭を借りて風呂場へ立った。 その間に、M教師は弟のように可愛がってい....
「不吉の音と学士会院の鐘」より 著者:岩村透
音だ。ハークマのお母さんの死んだ時もそうであったと叙べている。この人には二どめの
妻君があって、この
妻君も死ぬことになるが、その死ぬ少し前に、ハークマは慥か倫敦へ....
「妖怪談」より 著者:井上円了
たくさんございます。 その後、ニューヨークに参りました。ところが、当所の領事の
妻君が私に問いました。「わたしが、ある日|狐狗狸様をやる方々の所へ参りました。そ....