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妻帯者
「妻帯者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
妻帯者の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「行人」より 著者:夏目漱石
旋だから間違はないでしょう」と書いた。一番しまいに、「要するに、佐野さんは多数の
妻帯者と変ったところも何もないようです。お貞《さだ》さんも普通の細君になる資格は....
「猿面冠者」より 著者:太宰治
考えよくするために、この男がいま独身でないということにしよう。四五年もまえからの
妻帯者である。しかも彼のその妻というのは、とにかく育ちのいやしい女で、彼はこの結....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
うが、宇宙旅行をするには、人間の生命はあまりに短かすぎる。そこで本艇においては、
妻帯者を乗り込ませてあるばかりか、今後も艇内において出来るだけ結婚を奨励し、一代....
「政治家と家庭」より 著者:太宰治
日本の政治家たちは、たいてい家庭を捨てているようです。ひどいのになると、独身だか
妻帯者だか、わからない人物もあります。しつけの良い家庭を営んでいる政治家は、少い....
「青春論」より 著者:坂口安吾
身者の僕をみつめてニヤニヤ笑いながら、決死隊員というものは独身者に限るそうだね、
妻帯者はどうもいかんという話だよ、と仰有るのである。これは平野謙の失言だろうと僕....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
った。ようやくこれは根絶し得た。 そこで、店員待遇法はどうしているかというと、
妻帯者には三割、子供一人増すごとに一割、両親あるものには二割を増している。またこ....
「扉の彼方へ」より 著者:岡本かの子
した。 私はそのとき、青年の珪次との恋に夢中になっていましたから、こんな壮年の
妻帯者に興味どころではなく、全く没交渉の感じしか持っていませんでした。珪次はその....
「上海」より 著者:横光利一
と結婚したい希望をもっていた。だが、七人の女と一人の死人の価値とを聞いてからは、
妻帯者の不幸ばかりが浮んで来てならぬのであった。踊がすむと甲谷は山口の傍へ戻って....
「妻」より 著者:神西清
主人』という言葉からしてなんの意味もないことも、知っていた。自分が主人だとでも、
妻帯者だとでも、金持だとでも、侍従だとでも、思いたいだけ思うがいい。が同時に、そ....