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姆
「姆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
姆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蠅男」より 著者:海野十三
と見るのであった。 そこへ電話口へ出ていた村松検事が帰ってきた。あとに警察の保
姆がついている。 「おう、帆村君、正木署長の電話によると、いま玉屋総一郎の邸に、....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
にお洗いたてになるのでした。馬具屋の娘……賤民ですって。それから、竜見川学園の保
姆……それはまだしもで、私は寄生木とまで罵られたのですわ。いいえ、私だっても、ど....
「春の枯葉」より 著者:太宰治
いては、学童たちの父母に及びもつかぬし、子供の遊び相手、として見ても、幼稚園の保
姆にはるかに劣る。校舎の番人としては、小使いのほうが先生よりも、ずっと役に立つし....
「荷花公主」より 著者:田中貢太郎
から毎晩のように行って朝早く帰った。 ある朝、二人が寝すごしたところで、女の保
姆が来た。保
姆はそれを見るとその足で判官に知らせに行った。それがためにあわてて起....
「爛」より 著者:徳田秋声
気の張りつめたその日その日を送っていた。女と子供との関係は、母子というよりは、保
姆と幼児との間柄に近かった。一生夫をもたずに、子供を仕立てて行こうと誓った女の志....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
、日本の中枢と威張る東京人も、子供の様に尿屎のあと始末をしてもらうので、田舎の保
姆の来ようが遅いと、斯様に困ってじれ給うのである。叱られた百姓は黙って其|糞尿を....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
起訴留保、執行猶予、仮釈放などの犯人を、保護し監察する。併しもし万一、こうした保
姆のような道義的で涙のこもった待遇にも拘らず、改悛の状を示さないものは、たとい所....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
粗らながら人だかりがしている。 大きな楡の木のかげである。 白ずくめの若い保
姆が乳母車を停めてやすんでいるのだ。 黒塗りの小さな乗物、そのなかのふっくらし....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
神様でございますか?』 答『産土の主宰神は悉く男性に限るようじゃ。しかし幼児の保
姆などにはよく女性の人霊が使われるようで……。』 問『仏教の信者などは死後何うな....
「五通」より 著者:田中貢太郎
すこしおさまって、婢を何百とたたいてすみました。私はそれから一足出るにも、皆|保
姆をつけられるのです。その隙を見てやっとまいりましたから、申しあげたいこともあり....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
と、元気になろうとつとめ、しばらく歩いてから、べつべつの道をいきました。メグは保
姆の仕事、ジョウはマーチおばさんのところへはたらきにいくのでした。 おとうさん....
「文学以前」より 著者:豊島与志雄
も厳禁されている。 こうした状態に於て、たとえ厳禁されてるとはいえ、また教師保
姆の不断の警告があるとはいえ、所謂不良少年少女の二百余名のうちに、無断外出がない....
「風と光と二十の私と」より 著者:坂口安吾
あったろうが、なりふり構わず生徒のために献身するというたちで、教師というよりは保
姆のような天性の人だ。だから独身でも中性的な悪さはなく、高い理想などはなかったが....
「ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
、ちょうだい……」 一息にのみほし、胸をふくらませると、 「幼稚園が駄目なら保
姆さんになりたいの、なりたいわ、泣きたくなるくらいなりたいわ私! 舞台に出る前保....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
子は可哀らしくて丈夫でも、
やっと生れたばかりの赤さんなの。
それを蔭言の好な保
姆さん達が
智慧のない空頼に、
綺麗な、軟かい毛織の襁褓にくるんで、
結構な上著....