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姉
「姉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
姉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
時私が学校以外にも、時々|出稽古《でげいこ》の面倒を見てやった尋常四年生の長男の
姉だったろうではございませんか。勿論私は一応辞退しました。第一教員の私と資産家の....
「春」より 著者:芥川竜之介
かけていた。広子は勿論《もちろん》篤介に何の興味も感じなかった。辰子も――辰子は
姉に比べると、一層彼を好まぬらしかった。あるいはむしろ積極的に憎んでいたとも云わ....
「春の夜」より 著者:芥川竜之介
はこの家《うち》へ行った時、何か妙に気の滅入《めい》るのを感じた。それは一つには
姉も弟も肺結核《はいけっかく》に罹《かか》っていたためであろう。けれどもまた一つ....
「冬」より 著者:芥川竜之介
に玄関へ歩いて行った。
ある山《やま》の手《て》の従兄の家には僕の血を分けた従
姉《いとこ》が一人僕を待ち暮らしているはずだった。僕はごみごみした町の中をやっと....
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
なので、「隅へは置けないぜ」とか何とか云って冷評《ひやか》したら、「これは手前の
姉でございます」と答えた。すると三日ばかりたつ内に、その番頭がお得意先を廻りにゆ....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
をひこつかせていましたが、たちまち身ぶるいを一つするが早いか、
「わん、わん、御
姉様《おあねえさま》の御姫様は、生駒山《いこまやま》の洞穴《ほらあな》に住んでい....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
月の光の中へ、押し出して下さいました。実はその侍と申しますのが、私《わたくし》の
姉の一人息子で、若殿様とは、ほぼ御年輩《ごねんぱい》も同じくらいな若者でございま....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
お栄《えい》と云って、二三年|前《ぜん》の疫病に父母共世を去って以来、この茂作と
姉弟二人、もう七十を越した祖母の手に育てられて来たのだそうです。ですから茂作が重....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
が、やがて額で彼を見ながら、
「お絹《きぬ》ちゃんが今来るとさ。」と云った。
「
姉さんはまだ病気じゃないの?」
「もう今日は好いんだとさ。何、またいつもの鼻っ風....
「白」より 著者:芥川竜之介
い出すのです。
「どこの犬でしょう? 春夫《はるお》さん。」
「どこの犬だろう?
姉さん。」
どこの犬? 今度は白の方が呆気《あっけ》にとられました。(白にはお....
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
たれたことを覚えている。しかし大体僕の母は如何にももの静かな狂人だった。僕や僕の
姉などに画を描いてくれと迫られると、四つ折の半紙に画を描いてくれる。画は墨を使う....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
ない。僕はあいにく今日ではそれらの渾名を忘れている。が、今から四、五年前、僕の従
姉の子供が一人、僕の家へ遊びに来た時、ある中学の先生のことを「マッポンがどうして....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
を耳へやって返事をした。 「どなた?」 「あたしです。あたし……」 相手は僕の
姉の娘だった。 「何だい? どうかしたのかい?」 「ええ、あの大へんなことが起っ....
「寡婦」より 著者:秋田滋
月のあかるい晩などには、夕食がすむと、彼はよく私に向ってこう云いました。 「従
姉さん、夢をみに行きましょうよ――」 私たちは庭へ出ました。林のなかの空地の前....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
して、休みの日の午後には年下の子供を家に送って行ってやったが、偶然その子に綺麗な
姉がいたり、あるいはその母親が善良な女房で、うまい御馳走をつくるので評判だったり....