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「姉上〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

姉上の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虚構の春」より 著者:太宰治
葉、おうらめしく存じあげ候。今しばし、お名あがり家ととのうたるのちは、御兄上様御姉上様、何条もってあしざまに申しましょうや。必ずその様の曲解、御無用に被存《ぞん....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
顧みると、ふたたびわきざしを持ち添えてやりながら、促すように叫びました。 「さ!姉上兄上ふたりのかたきじゃ。門前のつり鐘を打ちのめす意気合いで、みごとに恨みを晴....
新生」より 著者:島崎藤村
あると書いた。彼女を許して欲しいと書いた。彼女を救って欲しいと書いた。家を移し、姉上の上京を乞《こ》い、比較的に安全な位置に彼女を置いて来たというのも、それは皆....
白髪小僧」より 著者:杉山萠円
朝兄上が仰《おっ》しゃった。 兄上様の御名前は、聞くも凜々《りり》しい紅矢様、姉上様の御名前は、花の色添う濃紅姫《こべにひめ》。 妾は大切《だいじ》な姉様の....
」より 著者:島崎藤村
らは、三吉とお雪の両名宛で、葉書が届いた。それには、子供への土産の礼を述べ、折角姉上が訪ねてくれたのに、不在で失礼した、これから郷里へ向う、母上にも宜しく、とし....
古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
ない。どこへなりと出て行け」とおっしゃいました。 命は平気で、 「それでは、お姉上さまにおいとま乞いをしてこよう」とおっしゃりながら、そのまま大空の上の、高天....
帰去来」より 著者:太宰治
葉、おうらめしく存じあげ候。今しばし、お名あがり家ととのうたるのちは、御兄上様御姉上様、何条もってあしざまに申しましょうや。必ずその様の曲解、御無用に被存候。先....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
手許をお離しなさいませぬそうにございます。 公子 度々は手に入らない。私も大方、姉上に進げたその事であろうと思った。 僧都 御意。娘の親へ遣わしましたは、真鯛よ....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
階家の窓に達かんとす。その窓に時々姿を見せて、われに笑顔向けたまうは、うつくしき姉上なり。 朝な夕な、琴弾きたまうが、われ物心覚えてより一日も断ゆることなかり....
若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
ルコ玉の指輪(もしいただいたら)鳩のついている緑の箱と、首かざりのためのレース、姉上をかいたスケッチ。これは姉上の愛する妹のかたみ。 ジョウねえさんには、一度....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
兄上のお姿まで、アリアリと順序正しく思いだすことができないほどです。三名の婦人は姉上、キミ、カヨの順に現れて、またその順に一しょに並んで立っていたと思いますが、....
紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
き、兄の吐くうめきの声に入り交じって、それは、薄気味悪い物音を聴いたのじゃ。のう姉上、儂の室の扉の前を離れて、コトリコトリと兄のいる、隣室に向かう足音があったの....
鸚鵡蔵代首伝説」より 著者:国枝史郎
坊ちゃんが。……では、坊ちゃんは?」 「納谷の親戚の者じゃ」 「まあ」 「身共の姉上が納谷家に嫁しておるのじゃ」 「まあ、それでは、奥様の弟?」 「うむ」 「お....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
たようであった。 が、弟の少年武士には、かえってそれが不安そうであった。「その姉上のご行動も、私には心配でなりませぬ。やはり女子は女子らしく、おとなしくご行動....
平家蟹」より 著者:岡本綺堂
りましょうぞ。御運がよいと云えば……もし、玉琴さま。あのお方のことを申上げたら、姉上様の御機嫌がなおろうも知れますまい。 玉琴 いや、いや。それは……。 おしお....