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「始まり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

始まりの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
実はどちらにしろ、この話の始まる頃にはいなくなっていたのに違いない。 この話の始まりは伝吉のやっと十二歳になった(一説によれば十五歳)天保《てんぽう》七年の春....
手紙」より 著者:芥川竜之介
あったんですか?」 「ええ、どこかの銀行の取りつけ騒ぎを新聞でお読みなすったのが始まりなんですって。」 僕はあの松葉の入れ墨《ずみ》をした気違いの一生を想像し....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
ってネ。私の部屋へ三晩も硯《すずり》と紙を持ってきては泣いて居ました。お民さんも始まりは私にも隠していたけれど、後には隠して居られなくなったのさ。私もお民さんの....
追憶」より 著者:芥川竜之介
一 埃 僕の記憶の始まりは数え年の四つの時のことである。と言ってもたいした記憶ではない。ただ広さん....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
何人も見なかったことを果して誰が語り伝えようか。 原始の夜の時代における世界の始まりはいかなるものであったか。 そもそもこれは創造されたものか、創造されたので....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
の初めは、西洋人がアメリカを発見しインドにやって来たとき、即ち東西両文明の争いが始まりかけたときです。その後、東西両文明の争いがだんだん深刻化して、正にそれが最....
演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
ぼ終ったころを見はからって俳優を既定の位置に着かせる。本格的な演技指導がそれから始まり、進むにつれて指導は次第に細部におよんで行く。 一、これと並行して、同時に....
ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
同志に対しても、以前の無遠慮をとり返してきました。彼と若いNの激論が毎日のように始まりました。そしてとうとう彼は私の家を去りました。 Yはその時すでに、生活の....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
れたる、囃子の音おもしろきに、恐しき念も失せて、忙しくまた木戸に行きぬ。 能は始まりたり。早くと思うに、木戸番の男、鼻低う唇厚きが、わが顔を見てニタニタと笑い....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
せよ、又短かいにせよ、兎に角この無意識から眼をさました時が、私たちの世界の生活の始まりで、舞台がすっかりかわるのでございます。 いよいよこれから、こちらの世界....
「別居」について」より 著者:伊藤野枝
という勇気はどうしても出てきませんでした。 けれども、その時から私の深い苦悶が始まりました。かつて、私達が軽蔑した状態に自分達がならねばならないということは何....
活人形」より 著者:泉鏡花
早く探索せむずと雪の下に赴きて、赤城家の門前に佇みつつ云々と呟きたるが、第一回の始まりなり。 この時赤城得三も泰助と同じ終汽車にて、下男を従えて家に帰りつ。表....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
本の仏教は死後の儀式のみを支配するの別あり。例えば、ヤソ教の儀式は人の誕生の時に始まり、冠婚より葬式に至りて終わる。さらに死後の祭典供養をなすの儀式なし。仏教は....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
綸はまだ着いてましたので、旦那は急いで綸を執る、私は苫を解すで、又二度めの戦争が始まりましたが、どうかこうか抄い上げました。其時私は、思はず鱸の上に四ん這いにな....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
ないのだ。耳鳴りは前より幾分減ったことは確かだ、ことに左の耳、つまり僕のつんぼが始まり出した方の耳がそうだ。しかし今までのところ聴力は少しも治っていない。いっそ....