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始む
「始む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
始むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
◯朝の放送は、やっぱり降伏文書調印の報道であろうと思い、聞かず。昼の報道より聞き
始む。 ◯北村小松君来宅。 ◯夜の報道にて、スターリンの対日終戦祝賀の演説が伝え....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
ば、横山|終に攻落さるべし。但し此ほかに横山を援けん術あるべきや。今に於ては戦を
始むるの外思案に及ばずとありけるを聞て、遠藤喜右衛門然るべく覚え候。兎角する内に....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
、巡査は此命を得て俄に己の重きを増したる如く一寸と目科を尻目に掛け容体ぶりて説き
始む「私しは貴官の命を受け検査官一名及び同僚巡査一名と共に、都合三名で、ビヽエン....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ば改めてまし まがごととみそなはせなば事ごとに直毘の御神直したびてな 眼のまへに
始むることもよくしあらば惑ふことなくなすべかりけり 正道に入り立つ徒よおほかたの....
「道成寺(一幕劇)」より 著者:郡虎彦
なかったのだ。(つくばいたるままにあたりを見廻して)ほんとに赤く、(すでに幕下り
始む)見ているうちにだんだん赤くなって行く―― 幕下りて鐘楼の欄を覆わんとする時....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
だけの装飾仕入が出来て、二三年間は維持し得る資本がなくてはならぬ。だから中心地で
始むるか、小中心で
始むるか、また場末で開店するかということは、いっさい資本の問題....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
手となる。 同 二月 王立協会の実験場長となる。金曜夕の講演を
始む。 一八二七年 「化学手細工」を著す。ブランド教授辞職す。 ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
心理学研究に志ある者に、裨益するところあるは明らかなり。これ、余が妖怪学の講義を
始むるゆえんなり。 しかりしこうして、余、いまだ妖怪の事実を究め尽くしたるにあ....
「迷信解」より 著者:井上円了
らうときは、必ず天災、病死等の災害ありと信じておることじゃ。まず、鬼門の説明より
始むるに、そのことはシナの古書に出でたる俗説にして、毫も信ずるに足らぬ妄談である....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
て、あるいは太鼓を打ち、あるいは唱歌して、いろいろ囃し立つるときは、その盆が回り
始むるなり。(中略)天井のある座敷にては、いかに囃し立つるも、一向に感覚を惹き起....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
日午前、熱帯圏内に入る。 二十日、快晴。炎暑の感あり。食堂に電扇を動かすことを
始む。午後、汽船に際会す。当日、ナポレオン翁遠謫の地たるセントヘレナ島と、南アフ....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
にて圏をかき、その中に種々の物を排置す。そのうち玻璃器、金属器自ら鳴りて楽を奏し
始む。最後に猿等を圏の中に入れ、大いなる書籍を取り出し、一匹の猿を卓にしてそれを....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
の健康を続けることは出来まいと思います。大阪精神の確立はまず、空中の煤煙防止から
始むべきであろうと思います」 「私は決して境遇万能論者ではありません。しかし、性....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
。お茶屋さんも、袋でした。』 小桶の水に漬け置ける綸巻取り出し、そろそろ用意を
始む。鈎は、四|分なれば、其の太さ燐寸の軸木ほどにて、丈け一寸に近く、屈曲の度は....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
峙立、絶えず崩石あり、到底近づく可らず。九時二十分、小窓の裏なる雪渓に向って下り
始む、綱に縋りて絶壁を下るもの二度。十一時、雪渓に達す。十一時四十分、大窓裏の雪....