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始末屋
「始末屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
始末屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
鎧櫃《よろいびつ》の中まで探したが、小判は一枚も出てきはしなかった。 「名うての
始末屋だから、瓶《かめ》にでも入れて、土の中へでも埋めてあるのかも知れない」そう....
「行人」より 著者:夏目漱石
ていないかね」
自分は固《もと》より岡田の経済事情を知ろうはずがなかった。あの
始末屋《しまつや》の御兼さんの事を考えると、金という言葉を口から出すのも厭《いや....
「新世帯」より 著者:徳田秋声
えか。」新吉は嬉しそうな笑みを目元に見せたが、じきにこわいような顔をする。お作が
始末屋というよりは、金を使う気働きすらないということは、新吉には一つの気休めであ....
「斯ういう気持」より 著者:宮本百合子
… 愛は、丸まっちい顔に困った表情を浮べた。彼女は、生れつき、決して行き届いた
始末屋ではなかった。彼女が、ここに置いたと思い定めて居た細々したものが、ここには....
「鴻ノ巣女房」より 著者:矢田津世子
には主人の云うことなすことが、みんな尤もだった。そして、この吝嗇な奥様と根っから
始末屋の女中はよく気が合って、いよいよ物おしみするのだった。 ぎんの一日は目ま....
「挿話」より 著者:徳田秋声
た。 「みんな働くんだね」 「働かんと姉さん口煩いから」おひろは微声で答えたが、
始末屋で奇麗好きのお絹とちがって、面倒くさそうにさっさっとやっていた。 箪笥や....