姐御[語句情報] »
姐御
「姐御〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
姐御の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
お前がほんとうにあの蛇のなかへ手を突っ込んで見せたらば、おまえをあたし達の仲間の
姐御にすると二人が云い出すと、おとくはすぐに出て行って、平気で蛇のとぐろのなかへ....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
ちょいと寝たいんだ、あとからウンと奢ってやるから大目に見るんだぜ。それからお富|
姐御すまないけれど、その時間になったら、コックの留公に用が出来るんだから、どこに....
「白蛇の死」より 著者:海野十三
無く妾とも女房とも附かぬものにしてしまったのである。 こうしてお由は娘から忽ち
姐御へと変り、あられもない「白蛇のお由」と自分から名乗って伝法を見習うようになっ....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
なるまで、浮沈を共にした、情にもろい気さくな性格は、いまや名実ともにこの一座の大
姐御。といって、愛嬌はあるが、寸分も美人ではない。まあ、十人並というよりも、醜女....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
いたことで、俺を釣ろうなどとは、大それた奴だ。きっと、ソ連の連中のなかじゃ、いい
姐御だろう――と思うと気も軽々となり、 「いつぞや、僕の『大地軸孔』ゆきにご勧告....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
労によつて、更にひねもす不快になるのであつた。 あるとき、この界隈のパンパンの
姐御がお客をつれて飲みにきた。それからといふもの、
姐御の身内のチンピラ共が時々カ....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
諸氏ただ台所の虫、子育ての虫にあらずや。 私は三年ぐらい前に有楽町の当時五人の
姐御の一人の「アラビヤ」という三十五ぐらいの姐さんと対談したことがあった。 た....
「染吉の朱盆」より 著者:国枝史郎
岡八の女房――怒ったようにきき返した。 「ナーニこっちの話でさ。……あそれじゃあ
姐御、また来やしょう」 往来へ飛出したが吹出してしまった。 「あの物語りの謎解....
「赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
え、お入りよ」……お菊は云いながら襖をあけた。 入って来たのは忠蔵である。 「
姐御、首尾は? と云う所だが、首尾はいいに定まっている。……さあソロソロ出かけや....
「村井長庵記名の傘」より 著者:国枝史郎
出したね。命冥加の坊主だよ」 途端に、人影バラバラと物の影から現われたが、 「
姐御、駕籠に召しましょう」 ズラリ駕籠を取り巻いた。十五六人の同勢である。 「....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
た。姉は自分には芸は出来ないが芸のあるものを愛した。妹たちにも奨励した。まったく
姐御らしい、女王らしい性格であった。ケチ臭いこと、卑怯なこと、心ないこと、卑しい....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
の小弁慶の単衣を着た、若い女がまじっていた。 陣十郎の情婦のお妻であった。 「
姐御、お前さんも行くといいんだがな」 一人の男がこう云って、そそのかすようにお....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
する画家。 山本篤子 上野音楽学校卒業。松阪屋文化教室の先生。 このお二人は
姐御株で、お嬢さん連に相当ニラミのきく存在らしい。 大阪はコセコセしているとい....
「妖婦」より 著者:織田作之助
、安子のおきゃんな気っぷと美貌は男の団員たちがはっと固唾を飲むくらい凄く、団員は
姐御とよんだ。気位の高い安子はけちくさい脅迫や、しみったれた万引など振りむきもせ....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
も買えん背中やさかいな、口はものをいわんでも、背中にものをいわすような、一人前の
姐御になりや」 と、くどくどといいきかせるようにいった。 「う、う、う……」 ....