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委ねる
「委ねる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
委ねるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
んことを切に希望する。わがヤクーツク造船所の販売代理権を極めて好条件で貴君の手に
委ねることにつき、余は用意がある。しかして余はその交換条件として、次のことを貴殿....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
だけの勇気がなければ、女の身として唯一人で、何の様な密旨か知らぬけれど密旨に身を
委ねるなどと云う堅い決心は起し得ぬ筈だよ。
虎井夫人は「仕ようがない事ネエ」と....
「朱日記」より 著者:泉鏡花
何でもない事のようで、これがまた一大事だ。いやしくも父兄が信頼して、子弟の教育を
委ねる学校の分として、婦、小児や、茱萸ぐらいの事で、臨時休業は沙汰の限りだ。 ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
伊那小野村の庄屋倉沢|義髄をはじめとする。ことに、義髄は一日も人身の大礼を仏門に
委ねるの不可なるを唱え、中世以来宗門仏葬等のことを菩提寺任せにしているのはこの国....
「哲学入門」より 著者:三木清
る秩序を意味している。また客観主義の立場において、認識することは対象に純粋に身を
委ねることであると考えても、主観のかような態度は決して単に投遣りの態度でないこと....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
的に希望し得ようか。とにかく彼は、独身の場合よりも大きな困難と激しい労働とに身を
委ねることにはならないであろうか。自分自身が身につけていると同じ教育と進歩とをそ....
「知識と政治との遊離」より 著者:中井正一
つのあらわれであると諦観し、かく見ることのできる知的判断力と、秩序を観察しそれに
委ねる心を動揺させずに持続することを練習するのである。人々はこれをストア哲学の一....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
なたがたが南へおいでになるのだとしたら、自分の目的を棄てずに、自分を浪のまにまに
委ねることに決めたにちがいない。というのは、敵を追跡でさるボートを貸していただけ....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
科学を、一般的教養があって、帰納と演繹、推理と経験とを共に操るのに馴れた人の手に
委ねる必要を感ずるであろう。そのとき数理経済学は、数理天文学、数理力学と並んでそ....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
農業者は、この季節には、その全部の家畜をそこに送り、これをその家族の一部の監督に
委ねる。そして彼らが販売用または自家用のバタやチイズを全部作るのはここである。そ....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
在する如き政府の下に暮すか、または新天地における最初の移民が蒙る極度の艱難に身を
委ねるに至るのであって、事態がこうはならぬうちにこの社会は既にその本来の純粋性か....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
、神国不滅の不動の信念は一瞬に崩れ去って、夏晴れの朝空ほしいままに米国機の跳梁に
委ねるのみ。グラマンが来る、ロッキードが来る。みんな低空低速、悠々と見物してまわ....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
クは固まって、紙は黄ばんでいる。
何もかも元の場所に置いてある。
先生が己に身を
委ねる契約を書いた、
あの筆までがまだここにある。
そればかりではない。己がおび....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
進んでいるのです。 ですから、その仏を念じ、その仏の目的を覚り、その進行に身を
委ねるときは、貪は転向浄化して一切の善を求めて進み、瞋は転向浄化して一切の罪悪を....
「〔付〕唯物論研究に就て(戸坂潤手記)」より 著者:戸坂潤
に、忽ち雑誌生産に支障を生じたが、当事者はこの難局を機関誌の発行を再び書店の手に
委ねることによって突破しようとした。しかるにこの発行を引受けた大畑書店の経営状態....