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「委任〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

委任の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
田原坂合戦」より 著者:菊池寛
城明け渡しの因縁に依って、それを逆に行こうと云うわけであったが、勝が「全権を余に委任する上は、西郷の意を容れなければいけない。それでよろしいか」と云うに及んで、....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
上げるから承知して呉れと申しまして、多分筆記場で書いたのだと存じますが、遺言状と委任状を書いて私に寄越しました。それを十五日の朝看守に発見せられたのです。 支....
地軸作戦」より 著者:海野十三
れますかな」 「ああ報酬ですか。これは申し遅れて、まことに申訳なし。わが宰相から委任されている範囲内でもって、如何様なる巨額の報酬でもお支払いいたす。百ルーブル....
獄中消息」より 著者:大杉栄
ると、この知らせのあった翌日、君が面会に来た。そして家のあと始末を万事任せるとの委任状をくれと言う。僕は承知した。 しかしあれは取消す。そして次のように考えを....
家なき子」より 著者:楠山正雄
はさんだ。 「それをお許しくださいますならば」 署長は喜んでわたしをかれの手に委任すると言った。そのうえその親切な心がけをほめた。 自分のことはそれでいいと....
生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
、いろいろな考えがそこに出てくるわけであります。その国際連盟というものは張学良の委任統治にしたほうが穏やかであろうという。この世の中で隣同士の人が喧嘩をしたとき....
土の中からの話」より 著者:坂口安吾
み栄えて貴族時代を現出する。ところが貴族が都の花にうかれて地方管理を地方の土豪に委任しておくうちに、荘園の実権が土豪の手にうつって武家が興り、貴族は凋落するに至....
「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
。 「それが、東経百六十度南緯二度半、ビスマルク諸島の東端から千キロ足らず。わが委任統治領のグリニッチ島からは、東南へ八百キロくらいのところだ。つまり、わが南洋....
墓地の殺人」より 著者:小酒井不木
にこられました。近頃では、小田さんは、自分の受け持ちの事件はことごとく、俊夫君に委任されることになりました。その方が小田さんにとって、好都合だったからであります....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
御親切|被成下候寸報迄、此引幕壱帳ヲ宜シク御受納|被下度御願申上候|様、拙者共ヘ委任相成候間、別紙此幕ヘ出金致シ候人々ノ名前目録モ相添、此段申進候。謹言。 ....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
充し、啻に学堂教務を統ぶるのみならず学堂出身者の任命の詮衡及び進退|黜陟等総てを委任するという重い権限で監督に任じた。当時の(あるいは今でも)支那の軍制は極めて....
奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
の前例もあったことであるが、これを陸奥守とするとのことは、名実ともに奥州を夷狄に委任してしまう訳のものであるからである。兼実はむろん内々これに反対であった。しか....
法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
特に古建築物に関する研究を、永く寺伝言うが儘に放任し、また記録いじりの学者のみに委任してはおかなかった。明治二十九年に工学士伊東忠太君は、その建築学者としての立....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
もの。 メフィストフェレス そうだとして見れば、わけもない事です。 人に委任して御覧になると好いのです。 お三人で目を一つと歯を一本と使っておいでになる....
エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
ったのである。 江戸や京都などでは、早くからエタ頭があって、エタに関する事件を委任せられていたが、当初はそれで以て別に困難な問題も起らなかった様である。また地....