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「姦淫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

姦淫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
《ご》するに足る能力のあることを示したものである。我我は盗賊、殺戮《さつりく》、姦淫《かんいん》等に於ても、決して「黄金の島」を探しに来た西班牙人《スペインじん....
二つの道」より 著者:有島武郎
ムレットを仰ぐ時、人生の崇高と悲壮とは、深く胸にしみ渡るではないか。昔キリストは姦淫《かんいん》を犯せる少女を石にて搏《う》たんとしたパリサイ人に対し、汝らのう....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
のだ。お前は一方に崇高な告白をしながら、基督のいう意味に於て、正しく盗みをなし、姦淫をなし、人殺しをなし、偽りの祈祷をなしていたではないか。お前の行いが疚ましく....
聖書の読方」より 著者:内村鑑三
るを得じ」とある主イエスの言の実現を見るべしとのことである(同十二章三十六節)、姦淫の恐るべきも亦之がためである、「若し汝の眼汝を罪に陥さば抉出して之を棄よ、そ....
出家とその弟子」より 著者:倉田百三
お前の殺した生物の呪詛だ。 人間 あゝ。(頭をおさえる) 顔蔽いせる者 お前は姦淫によって生まれたものだ。それを愛の名でかくしてはいるが。 人間 私の罪を数え....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
た。然るに、裁判所は合議の結果其権威を以て予に証言を強要し、以って当時被告支倉の姦淫に関する告白を其まゝ法廷の証言として仔細を述べしめたのであった。これ牧師たる....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
代吉が事である。唖で口が利けぬが、挨拶をする場合には、デデンと云う声を出す。彼は姦淫の子である。戸籍面の父は痴で、母は莫連者、実父は父の義弟で実は此村の櫟林で拾....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
を認めない人々である。およそ存在するものは皆善い。一として排斥すべきものは無い。姦淫も殺生もすでに許されてこの世界に存在する以上は善いものであるに相違ないという....
イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
る運動であり、それであればこそ農民が中心とならねばならなかった。農民は無論母との姦淫を欲していたわけである。マルクス主義はブルジョアによって搾取されそうに思う被....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
もらうとして――西班牙では、結婚は、地に咲いた神意の花だとあって、早いはなしが、姦淫者を見つけて斬りつけても、殺さない限り必ず無罪だし、たとえすこしくらい殺した....
青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
だ)人間は本性これ浮気なものだから、かりそめに男を想う、キリスト曰く、これすでに姦淫です。心とからだは同じことだよ。からだだけはなんて、そんな贋物はいけねえな。....
学生と教養」より 著者:倉田百三
得るのみである。たとえばキリストの山上の垂訓にあるように、「隣人を愛せよ」とか「姦淫するなかれ」とか発言することができずに、「汝の意欲の準則が普遍的法則たり得る....
学生と読書」より 著者:倉田百三
檎はなぜ地に落ちるか? これはかつてニュートンが問うまで常人のものではなかった。姦淫したる女を石にて打つにたうる無垢の人ありや? イエスがこの問いを提出するまで....
青春の息の痕」より 著者:倉田百三
エロチッシュの興味を何といたしましょう。しかもこれ神様の眼には免るることのできぬ姦淫です。もし人々の群れを離れて淋しきに住めば、どのような人をも懐しがり、女をも....
六号室」より 著者:瀬沼夏葉
ヴォッカを呑んでいる者もあろう、病院の事業は総て二十|年前と少しも変らぬ。窃盗、姦淫、詐欺の上に立てられているのだ。であるから、病院は依然として、町の住民の健康....