姨捨山[語句情報] » 姨捨山

「姨捨山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

姨捨山の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道徳の観念」より 著者:戸坂潤
が一つの私有財産であったという所有関係(生産関係の直接の表現)を示すに他ならぬ。姨捨山は不生産的な労働力を維持するだけの労働営養(食物)の過剰のない生産組織の或....
青い眼の人形」より 著者:野口雨情
し おびんづるになつちやつた 観音さんの おびんづるは 顋なし鼻ぴく おびんづる姨捨山 姨捨山《をばすてやま》に 捨てられた 姨は帰つて来なかつた 山から ....
蕎麦の味と食い方問題」より 著者:村井政善
あんなに白くぶくぶくに太ったのは、水ばかりで駄目であります。アルプス山麓あるいは姨捨山などの痩土に、困苦艱難して成長したものであって、せいぜい五寸、鼠位の太さに....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
詰の口を開けようじゃありませんか。」 「まさか。」 と小村さんは苦笑して、 「姨捨山、田毎の月ともあろうものが、こんな路で澄ましているって法はありません。きっ....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
及ばんから、床ずれがして寝返りも出来ない、この吾を、芳之助と二人で負って行って、姨捨山へ捨てるんだ。さ、どちらでも構わない。ただ、(人の妻たる者が、死にかかって....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
方、邪魔もので本宅の方へ参っております、秋からはこうやって棄てられたも同然、私も姨捨山に居ります気で巣守をしますのでざいましてね、いいえ、愚痴なことを申上げます....
源氏物語」より 著者:紫式部
るようなことばかりでもあるまいなどと、みずから慰めようと中の君はするのであるが、姨捨山の月(わが心慰めかねつ更科や姨捨山に照る月を見て)ばかりが澄み昇って夜がふ....
」より 著者:正岡子規
犬と生れ変った、ところが信州は山国で肴《さかな》などという者はないので、この犬は姨捨山《うばすてやま》へ往て、山に捨てられたのを喰うて生きて居るというような浅ま....
県歌 信濃の国」より 著者:浅井洌
の棧かけし世も 心してゆけ久米路橋 くる人多き筑摩の湯 月の名にたつ姨捨山 しるき名所と風雅士が 詩歌に詠みてぞ伝えたる 五 旭将軍|義仲も....
母の手毬歌」より 著者:柳田国男
話し方いがいに、日本にまたべつの親棄山があり、和歌で有名になっている信州|更級の姨捨山なども、その一つの残りの形であるような気がする。姨捨山の話も中世の書物に多....