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威信
「威信〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
威信の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「深夜の市長」より 著者:海野十三
、無段です」というと「なんだ無段か、警官でも大抵二段や三段は持っているぞ。検事の
威信に関する。今日からやり給え」という。「では主任さんは何段ですか」と訊ねてみた....
「人間灰」より 著者:海野十三
えたことがなかった。今となってこんな痛いところを突かれるなんてあるだろうか。彼の
威信はこの瞬間地に墜ちた。 「どうです署長さん」なおも青谷は苛責の手を緩めなかっ....
「蠅男」より 著者:海野十三
りだネ」 「へえ、こっちも意地だす。こんど蠅男にやられてしもたら、それこそ警察の
威信地に墜つだす。完全包囲をやらんことには、良かれ悪しかれ、どっちゃにしても寝覚....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
ら顔の大島主任は眉をひそめて、 「成程、そいつは厄介な奴だ。抛って置いては警察の
威信にかかわる。出来るだけ早く捕えて終おう。ついては石子君、決して君の手腕を疑う....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の墓に絶えないというほどの時だ。 だれもがこんな流言を疑い、また信じた。幕府の
威信はすでに地を掃い、人心はすでに徳川を離れて、皇室再興の時期が到来したというよ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
はいったと聞くも胸をおどらせたくらいのころだ。なんと言ってもあのころの徳川政府の
威信はまだまだ全国を圧していた。 十年近い月日はいかに半蔵の周囲を変え、今度踏....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
いは不心得の所業に及んだりするものは、朝命に悖り、国難を醸すのみならず、この国の
威信にもかかわる不届き至極の儀と言われるようになった。その罪を犯すものは士分の者....
「天馬」より 著者:金史良
かざして社会の公安を妨げ到るところで悪事を働く玄竜を、そのまま用いることは大村の
威信にも関ることと云わねばならぬ。その実又玄竜に関する限り、司直当局に対する非難....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
った。 不安と不快との夜はすぎた。遠洋航海はじまっての大椿事だ。 帝国海軍の
威信に関することだから、全艦隊員は言葉をつつしめということなので、皆の胸中は一層....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
日町へ遊びにでゝしもう。カンカンに怒ったのは軍部である。 軍の命令に服従せず、
威信を傷けた憎ッくき奴。その元兇こそは赤城風雨という亡国の肝臓医者だ。ただではお....
「“能筆ジム”」より 著者:坂口安吾
ニセ札はそのまゝ流通しつゞけたかも知れないほど見事なものであった。しかし、当局の
威信のためにも、読者諸君のためにも、ちょっと申上げておかねばならぬことがある。そ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
月、フレミング氏が任命され、エセックスは敗北した――二重の敗北だった――彼自身の
威信の失墜は甚だしいものである。けれども彼は慇懃な貴族だった。敗れてまず気にした....
「越年」より 著者:岡本かの子
をやめて他の会社の社員になりながら、行きがけの駄賃に女を撲って行くなんてわが社の
威信を踏み付けにした遣り方だねえ。山岸君の前だけれど、このままじゃ済まされないな....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
だ、兄弟だと云って、
次第次第に我儘になって、玉座に尊敬をなくさせ、
命令の杖に
威信をなくさせ、
それから同士討をして国内を荒し、
とうとう一しょになって己に刃....
「グーセフ」より 著者:神西清
い。なぜそんな規則になってるんですと訊きたくなる。つまりそりゃ、ロシヤ知識階級の
威信を高めてやろうとの思召しですかね?『いや決して。ただ品格ある人士には、三等で....