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威厳
「威厳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
威厳の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
》ろにいたんです。」
保吉はさっきの顛末《てんまつ》を話した。中尉は勿論葬式の
威厳を傷《きずつ》けるかと思うほど笑い出した。
「始めてですか、葬式に来られたの....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
は思わず顔をしかめた。いや、断じて道徳的ではない。彼はただ粟野さんの前に彼自身の
威厳《いげん》を保ちたいのである。もっとも
威厳を保つ所以《ゆえん》は借りた金を返....
「じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
助の顔が、その時はまるで天上の光に遍照《へんしょう》されたかと思うほど、不思議な
威厳に満ちていたと云う事であった。
二
奉行《ぶぎょう》の....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
きかつごう》した仏《ほとけ》は、円光のある黒人《こくじん》ではありません。優しい
威厳《いげん》に充ち満ちた上宮太子《じょうぐうたいし》などの兄弟です。――が、そ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
置きにせっかくの態度も変わったわけです。しかしとにかくだいたいとしては大音楽家の
威厳を保ちながら、細い目をすさまじくかがやかせていました。僕は――僕ももちろん危....
「尼提」より 著者:芥川竜之介
来の目を晦《くら》ませ、――尼提ははっとして立ちどまった。如来はいつか彼の向うに
威厳のある微笑《びしょう》を浮べたまま、安庠《あんしょう》とこちらへ歩いている。....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
に口を開こうともしない。
「三右衛門、なぜじゃ?」
治修はいつか別人のように、
威厳のある態度に変っていた。この態度を急変するのは治修の慣用手段《かんようしゅだ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
り前の英雄だったことである。
賭博
偶然即ち神と闘うものは常に神秘的
威厳に満ちている。賭博者《とばくしゃ》も亦この例に洩《も》れない。
又
....
「樗牛の事」より 著者:芥川竜之介
こっけいの感じが先にたってしまう。その上荒れはてた周囲の風物が、四方からこの墓の
威厳を害している。一山《いっさん》の蝉《せみ》の声の中に埋《うも》れながら、自分....
「或る女」より 著者:有島武郎
うに振り向いた。
田川夫人も思わず良人《おっと》の向くほうに頭を向けた。田川の
威厳に乏しい目にも鋭い光がきらめいては消え、さらにきらめいて消えたのを見すまして....
「或る女」より 著者:有島武郎
てごころ》を心得ていて、葉子から離れてまじめにすわり直した。こんな時うっかりその
威厳を冒すような事でもすると、貞世にでもだれにでも葉子は少しの容赦もしなかった。....
「三つのなぜ」より 著者:芥川竜之介
時でも感じたことのない喜びだった。彼は二度でも三度でも、――或は一生の間でもあの
威厳のあるシバの女王と話していたいのに違いなかった。 けれどもソロモンは同時に....
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
恥辱と云う立てまえから見れば、どちらも畢竟同じことじゃないか?」 「しかし部下に
威厳を失うのはわたくしとしては苦しいのであります。」 甲板士官は何とも答えなか....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
の白衣を着て、帯を前で結び、何やら絵で見覚えの天人らしい姿、そして何んともいえぬ
威厳と温情との兼ね具った、神々しい表情で凝乎と私を見つめて居られます。『一|体こ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
きったりした。そのうえ、彼は、自分の小さな帝国である教室に君臨するときの圧迫的な
威厳や絶対支配権をいっさい投げうって、おどろくほどやさしくなり、気に入られるよう....