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威海衛
「威海衛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
威海衛の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
、もうこのK脳病院の患者《かんじゃ》の一人になっていたんだ。何でも日清戦争中は、
威海衛《いかいえい》のある妓館《ぎかん》とかに、客を取っていた女だそうだが、――....
「船」より 著者:島崎藤村
へ渡って、仁川《じんせん》へも行き、京城《けいじょう》へも行き、木浦《もっぽ》、
威海衛《いかいえい》、それから鉄嶺《てつれい》までも行った。支那の中で、一番気に....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
た大きな目からぽろぽろ涙を流して、その手紙の内容をざっと話してくれた。 場所は
威海衛だ。父の大隊は海上に二艘日本の軍艦が浮かんでいるので、安心して海岸の方へ廻....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
りに、砲烟弾雨の中をくぐることもしばしばあります。日清戦争には二六新報の遠藤君が
威海衛で戦死しました。日露戦争には松本日報の川島君が沙河で戦死しました。川島君は....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
板もかけ兼ねん勢いはあまりだと思うね」 「ああ、川島か、いつだッたか、そうそう、
威海衛砲撃の時だッてあんな険呑な事をやったよ。川島を司令長官にしたら、それこそ三....
「惜別」より 著者:太宰治
。その頃すでに、独逸の膠州湾租借を始めとして、露西亜は関東州、英吉利はその対岸の
威海衛、仏蘭西は南方の広州湾を各々租借し、次第にまたこれらの諸国は、支那に於いて....
「遺言」より 著者:国木田独歩
かの大杯を指しつけた。自分はその一二を受けながら、シナの水兵は今時分定めて旅順や
威海衛で大へこみにへこんでいるだろう、一つ彼奴らの万歳を祝してやろうではないかと....
「明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
に際して、ちょうど、国民解放戦争にでも際会したるが如き歓喜をもらしている。また、
威海衛の大攻撃と支那北洋艦隊の全滅を通信するにあたっては、「余は、今躍る心を抑へ....
「大橋須磨子」より 著者:長谷川時雨
の老母春子、三味線を弾《ひ》いているのは、かつて、日清役《にっしんえき》のとき、
威海衛《いかいえい》で毒を仰いで死んだ清国の提督、丁汝昌《ていじょしょう》の恋人....
「モルガンお雪」より 著者:長谷川時雨
ったのだということを、お安さんは知っていたという。だが、二十八年二月、日本海軍が
威海衛《いかいえい》を占領した時に、丁汝昌は従容《しょうよう》と自殺してしまった....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
策から俄かにこんなことを思い立ったのであろう。狂言は一座の藤沢浅二郎の作という「
威海衛陥落」で、いざ開場となると、それが予想以上の好人気で毎日売切れつづきである....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
片岡仁左衛門大阪に死す、四十五歳。 ○五月、川上音二郎一派は歌舞伎座に出勤して「
威海衛陥落」を上演。書生芝居が歌舞伎の本城を奪いしとて、好劇家は驚異の眼をみはり....