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威霊
「威霊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
威霊の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
その矢誤たず胸にあたり、ついに叛将は殪したものの矢疵ありありと鎧に残り、楯無しの
威霊を損じたため、重代の宝器に矢の立つこと家運の傾く兆しならんと、信昌公には嘆じ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
島山に飛ばんず姿。巨匠が鑿を施した、青銅の獅子の俤あり。その美しき花の衣は、彼が
威霊を称えたる牡丹花の飾に似て、根に寄る潮の玉を砕くは、日に黄金、月に白銀、ある....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
何とかいう頭だった一人が、何らの怖れ気もなく、答弁して、上帝や基督《キリスト》の
威霊を主張し、貴君方の御役人がそれを信仰せられないのが、かえって不都合だというよ....
「秋の筑波山」より 著者:大町桂月
に仰ぐ。風光の美、既に人をして去る能はざらしむるに、忠魂長く留まれる処、山河更に
威霊を添ふるを覚ゆ。茫々五百年、恩讐|両つながら存せず。苦節ひとり万古にかをる。....
「遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
の子ほどのお犬あり。一つずつかわるがわる吠ゆる声、可怪しき鐘の音のごとく響きて、
威霊いわん方なし。 近頃とも言わず、狼は、木曾街道にもその権威を失いぬ。われら....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
の全身を露わしている。水の垂れそうな秋の空、凍ったような純白の雪、この崇高な山の
威霊にうたれて、私は思わず戦慄した。袂にスケッチブックのあることを忘れた。もう西....
「憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
と称した八瀬童子の後裔が、今も現に住んでいる程であるから、鞍馬の護法たる地主神が
威霊をもっぱらにして、護法祈が行われるには極めて適当しているところである。 鞍....
「オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
ますます盛んになろうという機運の到来したものといわねばならぬ。もしこれをこの神の
威霊を信ずる人たちに言わせたなら、或いはオシラ神の思召だと言うかもしれぬ。これが....