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婆娑羅
「婆娑羅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
婆娑羅の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
、天井も柱も煤の色をした、見すぼらしい八畳でしたが、正面に浅い六尺の床があって、
婆娑羅大神《ばさらだいじん》と書いた軸の前へ、御鏡が一つ、御酒徳利が一対、それか....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
物の生き方やら嗜好をさしていうものか。 又太郎はふと思いついた。 ちかごろ“
婆娑羅”という流行語をしきりに聞く。 おそらくは、田楽役者の軽口などから流行り....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
と、すでに二十たびをこえ、そのつど顔ぶれもふえ、またさかんになるに従って、会後の
婆娑羅な無礼講の遊宴も、いつか常例になっていた。 無礼講は、無礼問わずである。....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
きは すねもせず と、言ってからかったりすると、兼好も負けずに、すぐ筆をとって、
婆娑羅な 殿を 肴にもする と下の句をつけ、共に大笑いするといった風な仲にすぎ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
までは、飲むまいとしていた顔であったと分って、妓たちは凱歌にはしゃぐ。こうなれば
婆娑羅の本領である。高ノ師直のごとき、眼の中のチリでもないと、道誉は観る。 「こ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
民なのだが、 「道誉どのが」 と聞くと、格別な興をそそられてくるのらしい。あの
婆娑羅どのだ、軍装も図ば抜けているだろうと思うのである。 その佐々木道誉の陣立....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
える。 「いつもこうなのか」 道誉は左右の臣にきいていた。 「――世間はおれを
婆娑羅というが、おれもおよばぬ
婆娑羅僧正ではないか」 「何せ、たいした上人でござ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
勝者の立場に驕り、旧文化や貴族を侮辱することに惨酷なよろこびすら持っているほかの
婆娑羅大名や武士どもではなかったろうか。師直の肉親、師泰などというのもいる。 ....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
手に、 道誉寺 とよんでいる佐々木道誉のぼだい寺である。 臨済の一禅堂で、
婆娑羅大名の道誉が晩年住んだ所だが、元より昔の宏大さはない。平常は京都博物館にお....