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婉然
「婉然〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
婉然の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
お化粧《けしょう》をいつもしていました。
そこでぼくは彼女達《かのじょたち》に
婉然《えんぜん》と頼まれると、唯々諾々《いいだくだく》としてひき受け、その夜は首....
「蓮香」より 著者:田中貢太郎
つけてみるとしっくりと合った。燕児は喜んでまた鏡を執って見た。それは眉も目も頬も
婉然たる李であった。燕児はますます喜んで湯あみをし頭髪を結って母を見た。見る者が....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
が、奥さまとはどこでお目にかかりましたでしょうか」 「お忘れ?」 とその婦人は
婉然とわらって、 「ロンドンでお目にかかったではございませんの」 「サア」 「あ....
「金狼」より 著者:久生十蘭
お待たせしまして……」 凄いほどひき緊った端麗な顔を、じっとりと汗でしめらせ、
婉然と眼をほおえませて立っていた。すこし、人間ばなれのした美しさだった。 三人....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
ツ、唇を引緊めた。 追っかけて、 「何んでございますか、聞かして頂戴。」 と
婉然とする。 慌て気味に狼狽つきながら、 「貴女は、貴女は気分が悪くって寝てい....