婚儀[語句情報] » 婚儀

「婚儀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

婚儀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
の目はもっけもない品を見つけました。床の間にうず高く積まれた祝い品のかたわらに、婚儀招客帳と書かれた一冊が見えるのです。当夜出入りの者の名をしらべるには、これに....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
て、何《なん》にするんです」と主人は苦々《にがにが》しく云う。「やはり御令嬢の御婚儀上の関係で、寒月君の性行《せいこう》の一斑《いっぱん》を御承知になりたいとい....
創作家の態度」より 著者:夏目漱石
くろ》して、また騒動が起ろうとすると、昔《むか》し棄《す》てた男が出て来て正当に婚儀を申し込む。ここでめでたく市が栄えれば平凡極まる趣向でありますが、いざという....
大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
には、多くの諸侯に、出征準備の内命を発している。 四月四日には、家康、子義直の婚儀に列する為と云う口実で駿府を出発、十八日、二条城に入っている。 ....
新ハムレット」より 著者:太宰治
でもありません。この二箇月間、故王のお葬いやら、わしが位を継いだお祝いやら、また婚儀やらで、城中は、ごったがえしの大騒ぎでした。その混乱の中にハムレットひとりは....
丹下左膳」より 著者:林不忘
を申してまいったのだ」 「殿と、司馬十方斎殿とのあいだに、源三郎様と萩乃様との御婚儀のこと、かたきお約束なりたちましたについて、てまえはじめ家来どもあまた、源三....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、どちらが真者であるか偽者であるかを鑑別することが出来なくなった。さりとて今夜の婚儀を中止するわけにも行かなかったと見えて、ともかくも婿ひとりに※ふたりという不....
富岡先生」より 著者:国木田独歩
は都会に於ける岩崎三井の祝事どころではない、大変な騒ぎである。両家は必死になって婚儀の準備に忙殺されている。 その愈々婚礼の晩という日の午後三時頃でもあろうか....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
が、やがて帝のお裁可を仰ぎて再び安芸の国にお降り遊ばされ、その時いよいよ正式に御婚儀を挙げられたのでございました。尤も軍務多端の際とて、その式は至って簡単なもの....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
けれども、父の譴責やまた我藩の事変のため延引していたのを、もう憚ることもないから婚儀を挙げたのであった。そうして間もなく私は小姓勤務のまま明教館へ寄宿を命ぜられ....
丹下左膳」より 著者:林不忘
は、妻恋坂司馬道場の奥方、お蓮さまの侍女《こしもと》でござる。拙者は、先般この御婚儀の件につき、先方へ談合にまいった折り、顔を見知って、おぼえがあるのだ」 お....
九条武子」より 著者:長谷川時雨
にはうなだれがちに、武子さんがいた。本願寺の正門から、七条の駅へ――けれども、御婚儀の日が、初対面の日なのでした。――昨日《きのう》までの武子姫は、良致男爵……....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ます。 そこでこの縁談は整い、早速仕度をしてお輿入れという段になって、目出たく婚儀は整いました。しかるに、これが意外にも不縁となってしまったのでありますが、こ....
レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
ござります。噫! その「死に行く人魚」の歌は、世にも悲しい弔いの歌となりました。婚儀の式場とも成るべき音楽堂からは葬式の柩が出で、つがいの鴛鴦の浮くべき海の上に....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
て結婚を執行することあり。これをシビル・マリッジという。 国教の制規にては、結婚儀式執行の時間は、当日朝八時より午後三時までを限りとす。しかして、通例朝八時よ....