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婚期
「婚期〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
婚期の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
自分がいつまでも書生生活をしているばかりで、お前にまで長い間苦労をかける。お前の
婚期がおくれるくらいになっているのを知りながら、それをどうすることもできない自分....
「富士」より 著者:岡本かの子
いといい張った。相手の山や岳神を詮議して、とかくそれ等に不足を見付け出した。娘の
婚期は遅れて来た。双親は負け惜しみもあり、なに、それなら、水無瀬は筑波の岳の跡取....
「みちのく」より 著者:岡本かの子
は北海道までさすらって興行の雑役に追い使われているということを聞いた。 いつか
婚期を失ってしまったお蘭は自分自身を諦め切っている気持に伴《ともな》って、もはや....
「白妖」より 著者:大阪圭吉
ら莫大な負債を背負わされていた。そうした弱味を意識してかしないでか、英一は、まだ
婚期にも達しない若い富子を、なにかと求め、追いまわすのだった。 むろん富子は、....
「食魔」より 著者:岡本かの子
は薄倖の女で、良人には早く死に訣れ、四人ほどの子供もだんだん欠けて行き、末の子の
婚期に入ったほどの娘が一人残って、塾の雑事を賄っていた。貧血性のおとなしい女で、....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
二人は何うあっても一|緒になることができないのでした。 こんな事で、敦子さまの
婚期は年一年と遅れて行きました。敦子さまは後にはすっかり棄鉢気味になって、自分は....
「落ちてゆく世界」より 著者:久坂葉子
ふと結婚についてかんがえだしました。二十五だという年齢がまっさきに頭に浮びます。
婚期とは幾つにはじまって幾つに終るのか、ともかく私はもう若くもないと思っておりま....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
た。そうして父は衰弱し神経をふるわせてばかりいたし、兄が胸を患いはじめたり、姉の
婚期が近づいたりして、ごったがえしていた。一家だんらんなど言葉で知っていてもどん....
「ヒノエウマの話」より 著者:坂口安吾
が人々の話題とならないのは、ヒノエウマ生れの人が新春には四十九歳となり、とっくに
婚期もすぎて、落ちつくところに落ちついているせいだろう。泣いた人も涙がかわき、死....
「雪霊記事」より 著者:泉鏡花
手の小指が左に二つあると、見て来たような噂をしました。なぜか、――地方は分けて結
婚期が早いのに――二十六七まで縁に着かないでいたからです。 (しかし、……やがて....
「「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
、何事かなければならない。ナエーアは、十二とはいえ早熟な南国ではもう大人であり結
婚期である。二人はだんだん、自然の慾求に打ち克てなくなってきたのである。 「私、....
「錦紗」より 著者:犬田卯
知れない、だからこそ二十三になる今日まで――農村の習慣として女は二十歳をすぎれば
婚期おくれの烙印を捺される――誰も嫁にほしいと言ってくれる者がないのかも知れない....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
しているのです。彼女は私でなくては結婚せぬといい、そして私がほっておけば見るみる
婚期を失います)そして私はどうも心が定まらず胸が混乱するのです。 天使的要求と....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
かなか果てしがないから、まずラサ府の
についてお話しましょう。チベット国人の結
婚期はおよそ男女の歳は同一であって大抵二十歳から二十五歳位に至る間に行うです。稀....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
には行かないが、佐太郎さんになら行くとこういう話だ、はツは」 かね/″\初世の
婚期が過ぎるのを心配していた叔父の千代助が、初世に直接あたつて根掘り葉掘りきいて....