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婦女
「婦女〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
婦女の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
涙を落すかも知れない。しかし蟹の死は当然である。それを気の毒に思いなどするのは、
婦女童幼のセンティメンタリズムに過ぎない。天下は蟹の死を是《ぜ》なりとした。現に....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
さなきだに、何者なるか、怪しき別品と目を着けたりしに、今この散財《きれはなれ》の
婦女子《おんな》に似気なきより、いよいよ底気味悪く訝《いぶか》れり。 世話人は....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
え難き身のおとよは、とても春光を楽しむの人ではない。 男子家にあるもの少なく、
婦女は養蚕の用意に忙しい。おとよは今日の長閑さに蚕籠を洗うべく、かつて省作を迎え....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
でも、のう、もう一度、明神様の森へ走って、旦那が傍に居ようと、居まいと、その若い
婦女の死骸を、蓑の下へ、膚づけに負いまして、また早や急いで帰れ、と少し早めに糸車....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
な顔が、蚊帳の中で朧に動いて、 「あの御骨だって、水に縁があるんですもの。」 「
婦女子の言です。」 と医師は横を向く。小松原は、片手を敷布の上、隣室へ摺寄る身....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ら御免を蒙りたいように感じられてなりませぬ。帰幽後生前の良人との初対面の物語……
婦女の身にとりて、これほどの難題はめったにありませぬ。さればとて、それが話の順序....
「取舵」より 著者:泉鏡花
、下等室は一個の溽熱き窖廩に過ぎざるなり。 この内に留りて憂目を見るは、三人の
婦女と厄介の盲人とのみ。
婦女等は船の動くと与に船暈を発して、かつ嘔き、かつ呻き、....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
隅に、千枚の歌留多を乱して積んだような写真の中から見出された。たとえば千枚千人の
婦女が、一人ずつ皆|嬰児を抱いている。お産の祈願をしたものが、礼詣りに供うるので....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
しかも何です、珍しく幾干か残して来たんですぜ。 何しろ、大島なんですからね、
婦女が不断着も紋付で、ずるずる引摺りそうな髪を一束ねの、天窓へ四斗俵をのせて、懐....
「妖怪学」より 著者:井上円了
ックリ様はなにびとこれを行うも、必ずその効験あるにあらずして、信仰強きものまたは
婦女子のごときものありてこれに加わるときはその回転を見、知識に富み信仰力薄きもの....
「迷信解」より 著者:井上円了
ところより推すに、源平時代より以前にありしに相違ない。その当時は高位貴顕のそばに
婦女子の侍しいて、雑説、奇談をその君に申し上げ、方位、方角などを女子とともに忌み....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
うも、知識、学問のあるものにはその験なく、無知、不学のものにはその験あり。別して
婦女子のごとき信仰心の厚きものに効験著しきは、鬼神のなすところにあらずして、他に....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
軍中布教会、神典出版会等あり、防護、慈善、救助に関したるものには、労役者保護会、
婦女子保護会、寡婦、小児、老人、水夫、免役者(兵役・懲役とも)、外国人、破船者、....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
に着船し、九時上陸す。その島形は帽子の海上に浮かぶがごとし。全島一巌石より成る。
婦女子出で来たりて、牛乳または果酒を売る。その頭髪は長幼をわかたず、みな黄白色な....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
た一週間でみつかってしまった。たたき売った長じゅばんから足がついたのである。私は
婦女ゆうかい罪だとおどかされ、小楽の一週間分の花代として二十七円あまりも巻上げら....