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「婿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

婿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
に青い一すじの煙を細ぼそと立てているばかりだった。……… 二 重吉は玄鶴の婿になる前から或銀行へ勤めていた。従って家に帰って来るのはいつも電灯のともる頃だ....
疑惑」より 著者:芥川竜之介
邸で結婚式を挙げる事になりました。連日の心労に憔悴《しょうすい》し切った私が、花婿《はなむこ》らしい紋服を着用して、いかめしく金屏風を立てめぐらした広間へ案内さ....
犬と笛」より 著者:芥川竜之介
りますまい。髪長彦は沢山御褒美を頂《いただ》いた上に、飛鳥《あすか》の大臣様の御婿様《おむこさま》になりましたし、二人の若い侍たちは、三匹の犬に追いまわされて、....
じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
いた。殊に娘の兼《かね》に対しては、飼犬よりもさらに忠実だった。娘はこの時すでに婿を迎えて、誰も羨むような夫婦仲であった。 こうして一二年の歳月は、何事もなく....
黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
茂作と、ここにつれて参りました姉のお栄ばかりでございます。お栄もまだ御覧の通り、婿《むこ》をとるほどの年でもございません。もし唯今茂作の身に万一の事でもございま....
婦系図」より 著者:泉鏡花
で、姉が一人、妹が五人、その中縁附いたのが三人で。姉は静岡の本宅に、さる医学士を婿にして、現に病院を開いている。 南町の邸は、祖母さんが監督に附いて、英吉が主....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
二) クレイオス。半神半人、ポントスの娘の一人、ユウリュビア(Eurybia)の婿である。 (注三) ヤペツス。神々の火を盗んで人類に与えたかのプロメテウス(P....
海異記」より 著者:泉鏡花
見せ、 「可いとも、沢山そうやってお秘しな。どうせ、三ちゃんは他人だから、お浜の婿さんじゃないんだから、」 と肩を引いて、身を斜め、捩り切りそうに袖を合わせて....
貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
とりでに、すっと手の上ったのは。」 「まさか、巻込まれたのなら知らないこと――お婿さんをとるのに、間違ったら、高島田に結おうという娘の癖に。」 「おじさん、ひど....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
だ。」 「十九……明けてですよ。」 「ああ、」と思わず煙管を落した。 「勿論、お婿さんは知らずらしいね。」 「ええ、そのお婿さんの事で、まあ亡くなったんですよ。....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
技手の先生……ともう一人は、上州高崎の大資産家の若旦那で、この高島田のお嬢さんの婿さんと、その二人が、いわれあって、二人を待って、対の手戟の石突をつかないばかり....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
ならぬにおい、というのは手製りの塩辛で、この爺さん、彦兵衛さん、むかし料理番の入婿だから、ただ同然で、でっち上る。「友さん腸をおいて行きねえ。」婆さんの方でない....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ございました。―― 『人間の世界には、浦島太郎という人が竜宮へ行って乙姫さまのお婿様になったという名高いお伽噺がございますが、あれは実際あった事柄なのでございま....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
るだけ、すなわち初期のキリスト教徒の信じただけを信ずべきであると説いた。グラスと婿のサンデマンとがこの教旨を諸方に広めたので、この宗をグラサイトとも、またサンデ....
活人形」より 著者:泉鏡花
まして戦きいたり。 得三これを打見遣り、「お藤、かねて言い聞かした通り、今夜は婿を授けてやるぞ。さぞ待遠であったろうの。と空嘯きて打笑えば、美人はわっと泣伏し....