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婿入り
「婿入り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
婿入りの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「巡査辞職」より 著者:夢野久作
あったが、それから又間もなく一知は、この村の習慣《しきたり》になっている物々しい
婿入りの儀式を恥しがったものか、それともその式の当夜の乱暴な水祝《みずいわい》を....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
もほんとうのこけ猿かどうか、危くなってきた。 そうすると……。 あの、最初に
婿入りの引出物として、伊賀の暴れん坊が柳生の郷《さと》から持ってきたあれも、果た....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
いという噂で御座いました。……それにお支度が又金に飽かしたもので、若旦那の方から
婿入りの形にするために、地境の畠を潰しまして、見事な離家が一軒建ちました位で、そ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
と、天女の後胤てふ美女争うて迎え入れ、同棲|慇懃《いんぎん》し、その家の亭主は御
婿入り忝《かたじけ》なや、所においての面目たり、帰国までゆるゆるおわしませと快く....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
郎は注射のおかげでメキメキと元気を恢復していった。そして三|旬を越えないうちに、
婿入りの前よりも、ずっとずっと強き精力の持主とはなっていた。 「治療にかけちゃ、....
「石ころ路」より 著者:田畑修一郎
いながらも、とにかく部落の中を歩いてこられたのはそのためだった。ずいぶん待った。
婿入りだということだが、その行列はちっとも来ない。いつのまにか僕たちのまわりには....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
できたらそれを与る』という約束が成り立ちまして、とうとう黄道吉日を選んでめでたく
婿入りということになったのでした。 夫婦仲は至って円満で、双方の親達も大そう悦....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
とつ欠けているところから、こけ猿の名ある柳生家伝来の大名物。
このたび、源三郎
婿入りの引出ものに、途中もずっとこの茶壺一つだけ駕籠に乗せて、大大名の格式でおお....
「モルガンお雪」より 著者:長谷川時雨
憂いはないと考えたのでもあったろう。 で、第一条件の正妻は異議なし、第二の養子
婿入りは絶対に無理であるから撤回、第三の問題は根引きの金は二、三千円から段々に糶....
「蟹満寺縁起」より 著者:岡本綺堂
の家はちゃんと知っている。今夜、酉の刻の鐘が鳴るのを合図に、おれはお前のところへ
婿入りするのだ。いいか、忘れるなよ。 (云い捨てて蛇はしずかに歩み去る。娘はしば....