媒介者[語句情報] »
媒介者
「媒介者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
媒介者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「語られざる哲学」より 著者:三木清
持者を得ることができるのである。あるいはまた絶対者は私たちと永遠なるものとの愛の
媒介者である。かようにして夢と素直と愛とはよき生活が可能なるがために欠くことがで....
「創作家の態度」より 著者:夏目漱石
読者ばかりになるからであります。我々の知りたいのは事実である、著者は事実を与える
媒介者《ばいかいしゃ》として、重きを置く必要はあろうが、著者自身の人格や、趣味や....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
近死んだ父の愛娘であった彼女の花々しかった結婚式、かつての恋なかであり、その時の
媒介者であった彼女の従兄の代議士と母と新郎の松川と一緒に、初めて落ち着いた松川の....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
の鉄が遺った。 優善はこの時矢島氏に入って末期養子となったのである。そしてその
媒介者は中丸昌庵であった。 中丸は当時その師抽斎に説くに、頗る多言を費し、矢島....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
(『哲学研究』〔一九三七年〕十一月号)を取れば、よく判るだろう。そこでは、認識の
媒介者としてのカントの図式「時間」が、ハイデッガーのカント解釈を通過することによ....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
よって人倫関係を造っていると考えられるのであるが、処がこの我も汝もいきなり何等の
媒介者なしに無の場所から浮き出て来ているもので、無以外に我と汝とを媒介するものは....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
覚と呼ばれるが之は今日の心理学では疑問にされている概念だ)乃至一般に感性を第一の
媒介者とし、更に悟性によって指導されることを必要とする。カントが認識の構成と呼ん....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
は夫々「影像」(イメージ)を持っている。それが「心理的影像」と「論理的影像」との
媒介者である。処で影像というのは何かと思うと、どういう理由からか判らないが彼が最....
「聖家族」より 著者:堀辰雄
、そして彼等自身すら思いもよらない速さで相手を互に理解し合ったのは、その見えない
媒介者が或は死であったからかも知れないのだ。 ※ 河野扁理には、細木夫....
「源氏物語」より 著者:紫式部
などと、こんないやなことを申しましてね、若い姫君がたのお心を苦しめまして利己的に
媒介者になろうといたしますが、女王様はそんな浮薄な言葉にお動きになるような方がた....
「源氏物語」より 著者:紫式部
こわして宮と中の君との結婚を行なわせてしまえばなどと、無理な道をとって狂気じみた
媒介者になった時のことを思い出すと、不都合なのは自分であったと返す返す薫は悔やま....
「鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
心霊科学で云う所の、「霊媒(ミイジャム)」であったのであった。 霊媒とは霊魂の
媒介者である。 人間は現在活きている。だが人間はいずれ死ぬ。さて死んだら何うな....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
さいくん》の選択よりもいっそう困難であろう。細君の選択には往々《おうおう》にして
媒介者《ばいかいしゃ》の言に一任し、しかして結婚の式を挙げたのち、始めて両者の気....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
…)vd (Jρ=Hμ)va …… によって表わされる。 一五〇 私はここで、
媒介者としての(A)の買とまた売とは、この商品それ自体の価格には何らの影響を与え....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
。それから便所へかけてある西洋手拭は梅毒と痳毒《りんどく》とトラホームの有力なる
媒介者《ばいかいしゃ》だそうですから私は使った事もありませんが随分使う人もあると....