媒体[語句情報] »
媒体
「媒体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
媒体の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「生きている腸」より 著者:海野十三
ル氏液の中において生存していられるものなら、リンゲル氏液でなくとも、また別の栄養
媒体の中においても生存できるはずであると。 要は、リンゲル氏液が生きている腸《....
「女肉を料理する男」より 著者:牧逸馬
の刃を揮《ふる》わせ、この酷薄な報復手段を採《と》らしめたに相違あるまい。病毒の
媒体としてもっとも恐るべきイースト・エンドの哀れな娼婦の一人が、肉体的に、また精....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
とにかわりはない。それはそのあたりにはもう空気がないから、太陽の光りを乱反射する
媒体がなく、だから太陽じしんが明かるく光ってみえるだけで、そのまわりはすこしも明....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
する者の中で、最も取り扱い難いのは、実にかの似而非科学者である。彼等は自分自身の
媒体を通じてのみ事物を観察し、そして自分自身の条件によりてのみ、事物を評価せんと....
「詩について語らず」より 著者:高村光太郎
語の持つ意味を回避するのは言語に対する遊戯に陥る道と考えるので、その意味をむしろ
媒体として、その
媒体によって放電作用を行うというわけです。それからさきの方法と技....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
あとはなんでもない他の話に紛らわしてしまった。 二人の外国人が、ローリーさんを
媒体にして、相模《さがみ》湾の湾流の調査をしていたのだった。 ローリーさんの身....
「望郷」より 著者:服部之総
代の私たちの心を北海道にひきつけるたった一つの――ビールとあわせて二つきりの――
媒体であった。サッポロビールの名も消えていまはない。けれども、私はこんにちの北大....
「澪標」より 著者:外村繁
とありませんわ」 「ところが、新学説でね、癌は一種のビールスだと言うんだが、その
媒体は、馬鹿にしているじゃないか、愛情なんだってさ」 妻はその口許に薄笑いを浮....
「親鸞の水脈」より 著者:吉川英治
そのうちの一節を自分が得意になって声を出して読んで聞かせるなどして、いつか古典を
媒体にそれが自分へは血肉化していたとも思っています。ところが稀※(昭和三十四年)....