媚笑[語句情報] » 媚笑

「媚笑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

媚笑の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
畜犬談」より 著者:太宰治
とも、なんとも、いいようがない。あまりに犬の猛獣性を畏敬し、買いかぶり節度もなく媚笑《びしょう》を撒《ま》きちらして歩いたゆえ、犬は、かえって知己を得たものと誤....
人間失格」より 著者:太宰治
です。 自分は、彼を手なずけるため、まず、顔に偽クリスチャンのような「優しい」媚笑《びしょう》を湛《たた》え、首を三十度くらい左に曲げて、彼の小さい肩を軽く抱....
熊の出る開墾地」より 著者:佐左木俊郎
、幾らにでも、気の向く値段で権利を買い取って下さいな。」 藤沢はそう言ってまた媚笑いをした。 「金のある時にね。併し、権利は早く私等の方へ移してほしいですね。....
かすかな声」より 著者:太宰治
、敗北の前兆である。いや、すでに敗北の姿である。 「敗北とは何ですか。」 「悪に媚笑する事です。」 「悪とは何ですか。」 「無意識の殴打です。意識的の殴打は、悪....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
した。庸三は瞬間後へ引き戻された。看ると葉子の表情がにわかに釈れて、融けるような媚笑が浮かんで来た。 「先生はいてよ。」 白い手が差し延べられた。場合が場合な....
元禄十三年」より 著者:林不忘
。 ここで、こんなことで露顕しては――と、お糸の糸重は、無理に艶《つや》やかな媚笑《わらい》を作った。 「そのお約束で、御奉公に上っております糸でございます。....
偽刑事」より 著者:川田功
振動させた。 巡査は刻々近寄って来る。六尺、五尺、四尺、ああ遂に立留った。女は媚笑を見せて巡査に雲崩れ掛りそうな姿勢をしながら云い出すのであった。 「一寸お願....
殺意(ストリップショウ)」より 著者:三好十郎
れ出して、ドブ水になる。 気をつけなさいよ! (音楽) (くずれるように美しい媚笑) …………といったようなお話ですの ホントだと思ってくださっても、 ウ....