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嫡孫
「嫡孫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
嫡孫の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
は、平凡が非凡から受ける無形の圧迫から来るものであること、また、自分に山の祖神の
嫡孫の気位を高く持たせ、それに相応《ふさ》わしい偉れた女に生い立たしめようとする....
「少女地獄」より 著者:夢野久作
して、現中央政界の大御所とも言うべき大勲位、公爵、殿宮|忠純《ただすみ》老元帥の
嫡孫に当っているが、意外の悲劇に直面して悲歎に暮れつつも、該遺書内容の重大性に鑑....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
て防戦したが、勝頼落延びたりと見届けると、岡の上に馬を乗り上げ、「六孫王|経基の
嫡孫摂津守頼光より四代の孫源三位頼政の後裔馬場美濃守信房」と名乗った。塙九郎左衛....
「賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
うではあるが、信孝殿御利発とは申せ、天下をお嗣参らせる事は如何であろう。信長公の
嫡孫三法師殿の在すからには、この君を立て参らせるのが、最も正当であると存ずるが、....
「運命」より 著者:幸田露伴
に漸浸するに及べるありしが為ならずばあらず。 建文皇帝|諱は允※、太祖高皇帝の
嫡孫なり。御父懿文太子、太祖に紹ぎたもうべかりしが、不幸にして世を早うしたまいぬ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
大将征夷大将軍源頼朝公の御子、左衛門尉《さえもんのじょう》忠久公より十六代目の御
嫡孫也、文武二道の名将にて、上を敬ひ下を撫で、仁義正しくましませば、靡《なび》か....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
したのですね」 「他家のことですから、そこまでは分りませんが、それはやっぱり嫡男
嫡孫ですから、山キの後をつぐ者は清作さんかその子供のお考えでしたろう。実は……」....
「かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
性悪者めと罵られ、思えばこの味わいが恋の誠と俊雄は精一杯小春をなだめ唐琴屋二代の
嫡孫色男の免許状をみずから拝受ししばらくお夏への足をぬきしが波心楼の大一坐に小春....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
おられるように、清和天皇から流れ出て、頼義・義家以来東国土豪の棟梁になった源氏の
嫡孫は、田舎人になっていても貴族である。源氏・平家ともに持ちつづけた「都へ」の憧....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
も上手だった。村田|与三は、納戸役であるが、しかし、今は肥後へ行っている柳生家の
嫡孫|兵庫とは、好敵手だといわれた者である。出淵孫兵衛もここの一役人に過ぎないが....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
らかで、なお同書の記事を史実とするならば、 武蔵浪人ノ節、家ノ道具十手|三※、
嫡孫左衛門ニ渡シ置候由、六十年以前ニ九郎兵衛時代ニ焼失―― ともあるし、また、....