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「嬌名〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

嬌名の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
にん》を得度《とくど》して美女の名が高い。 芳町《よしちょう》の奴《やっこ》と嬌名《きょうめい》高かった妓は、川上音次郎《かわかみおとじろう》の妻となって、新....
明治大正美人追憶」より 著者:長谷川時雨
おまがき》の花魁《おいらん》、男舞で名をあげ、吉原太夫《よしわらだゆう》の最後の嬌名《きょうめい》をとどめたが、娼妓《しょうぎ》解放令と同時廃業し、その後、薬師....
マダム貞奴」より 著者:長谷川時雨
お置き、遊びだということを……」 それは彼女が十六のおり、初代奴の名を継いで、嬌名いや高くうたわれるようになったおりの訓戒だ。賢なる彼女は、養母の教えを強《し....
駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
、横浜で有名な貿易商正木|某の妾腹に出来たものだそうで、その妾というのは昔新橋で嬌名の高かった玉子とかいう芸妓で、千代子が生まれた時に世間では、あれは正木の子で....
藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
」と、会釈をした。 お梶は、もう四十に近かったが、宮川町の歌妓として、若い頃に嬌名を謳われた面影が、そっくりと白い細面の顔に、ありありと残っている。浅黄絖の引....
申訳」より 著者:永井荷風
ノコトヲ回顧スルニ、当時都下ノ絃妓ニハ江戸伝来ノ気風ヲ喜ブモノ猶跡ヲ絶タズ。一旦嬌名ヲ都門ニ馳セシムルヤ気ヲ負フテ自ラ快トナシ縦令悲運ノ境ニ沈淪スルコトアルモ自....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
女屋としての暖簾名は、扇屋というのであった。 扇屋といえば、今この、六条柳町に嬌名のたかい初代吉野太夫の名がすぐ思い出されるし、桔梗屋といえば、室君太夫の名を....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
の一個の和泉式部として讃歎せられ、その吟咏は今も記憶せられている。歌の文句の中に嬌名を留めている者は、明治に入ってからでもまだ幾らもある。節子のとみというゾレが....