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子の日
「子の日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
子の日の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
《れん》は独り長火鉢の前に、屈托《くったく》らしい頬杖《ほおづえ》をついては、障
子の日影が薄くなるのに、懶《ものう》い眼ばかり注いでいた。
暮に犬に死なれて以....
「或る女」より 著者:有島武郎
ときっぱりいい切ってしまった。木村はもとより一度いい出したらあとへは引かない葉
子の日ごろの性分を知り抜いていた。で、言わず語らずのうちに、その金は品物にして持....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
くところだった。が、紀代子の頬紅をつけた顔を見て、僅にその心配だけは免れた。紀代
子の日頃の勝気そうな顔は頬紅をつけているので、今日はいくらか間が抜けて見えたので....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
巴里のポール・レペル先生だ。兎に角も此の人に相談する外はない。若し此の人が深く秀
子の日頃を知り、決して前科者でなく、決して毒薬など用うる女でないといえば此の土地....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
天を仰いでいたが、 「ああ、今日はお妙さんの日だ。」と、呟いて仰向けに寝た――妙
子の日とは――日曜を意味したのである。 宵闇 四十 同....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
宴をきこしめした。その時右中弁大伴家持の作った歌である。正月三日(丙子)は即ち初
子の日に当ったから「初子の今日」といった。玉箒は玉を飾った箒で、目利草(蓍草)で....
「足のない男と首のない男」より 著者:坂口安吾
と、タンクの中へ人間を投げこみ、首だけだして全身を蒸すのださうだが、中村地平の弟
子の日大の芸術科の生徒がこゝへ駈けつけてタンクの中へねかされて、ものゝ五分も蒸さ....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
佐渡の配所に向かった日蓮は、十八日を経て、佐渡に着き、鎌倉の土籠に入れられてる弟
子の日朗へ消息している。 「十二月二十八日に佐渡へ着きぬ。十一月一日に六郎左衛門....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
子はよく眠っている。目をさます気配もなかった。 部屋の片隅にころがっているルミ
子の日記帳をとりあげて、ひらいてみると、誰々にタテカエいくら、誰々からカリ、誰々....
「火の扉」より 著者:岸田国士
おめでとうを言わせてくださいませ。 井出康子 二階の窓から焼跡をながめる井出康
子の日課は、相かわらず続いていた。 北原ミユキと市ノ瀬牧人との新しい生活のなか....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
支丹以前から存在し、島原の乱にも幕府方、松平伊豆守が甲賀者を用いたことが、その息
子の日記に見えている。甲賀者は天草四郎の部下の農民に変装して籠城の敵軍にもぐりこ....
「美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
れた。美の領域に於ける太子の偉業は今日から見て実に世界大なものがある。 聖徳太
子の日本美顕揚の御遺蹟は現に大和法隆寺に不滅の光を放っている。太子は比類なき聡明....
「迷信解」より 著者:井上円了
は甲子をもって亡ぶといえる話がある。すなわち、昔シナにて、周の武王は殷をせめて甲
子の日に紂王を亡ぼしたというにつき、同じき甲
子の日なれども、武王のためには吉日と....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
、第一に詞の連想からくる興味をねらったものがある。 万代のためしに君がひかるれば
子の日の松もうらやみやせむ
子の日すと春の野ごとに尋ぬれば松にひかるる心地こそす....
「古事記」より 著者:太安万侶
つをお授け申し上げて、悉く鰐《わに》どもを呼び集め尋ねて言うには、「今天の神の御
子の日《ひ》の御子樣《みこさま》が上の國においでになろうとするのだが、お前たちは....