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子供好き
「子供好き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
子供好きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ゼラール中尉」より 著者:菊池寛
歌劇歌姫《オペラシンガー》に、一番に花輪を贈るのもこの中尉である。その上に中尉は
子供好きで、よくポケットの中に入れているボンボンを、道端で見かける子供たちにくれ....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
を拾いあげたのも、勿論その不幸をあわれむ心から出たには相違ないが、子のない夫婦の
子供好きということも半分はまじっていたので、妻は一面に暗い思いをしながらも、また....
「嵐」より 著者:島崎藤村
、すぐに末子に慣れて、汽車の中で抱かれたりその膝に乗ったりした。それほど私の娘も
子供好きだ。その子は時々末子のそばを離れて、母のふところをさぐりに行った。 「叔....
「一連の非プロレタリア的作品」より 著者:宮本百合子
のチャーリーにその任務がはたせられていることはなかろうが、それは一応チャーリーの
子供好きの特色、独特性によるものとして、どうも納得できないのは、亀のチャーリーが....
「カール・マルクスとその夫人」より 著者:宮本百合子
散歩の面白さを描いているだろう。『子供とマルクス』という本が書かれたほどカールは
子供好きであった。そろそろ娘盛りになっていた娘たちはくらべるものなく優しい父カー....
「源氏物語」より 著者:紫式部
いいでしょう、その方ね」 と言って、女王は少し微笑《ほほえ》んだ。夫人は非常に
子供好きであったから、その子を自分がもらって、その子を自分が抱いて、大事に育てて....
「源氏物語」より 著者:紫式部
なり、若宮を愛する気持ちの交流があたたかい友情までも覚えさすことになった。女王は
子供好きであったから、天児の人形などを自身で縫ったりしている時はことさら若々しく....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
。もっとも赤ん坊が一人生まれたが、それもすぐ死んでしまった。グリゴリイは明らかに
子供好きで、またそれを隠そうともしなかった。つまりそれを口に出すのを恥ずかしがら....
「香奠」より 著者:豊島与志雄
から、」とゆっくり構えこんで、家では大抵子供相手に遊んでいました。 彼は至って
子供好きのようでした。それでも、自分から進んで子供を遊ばせるというのではなく、た....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
》のまわりを回った。クリストフはその途中をとらえて、抱いてやった。彼は元来あまり
子供好きでなかったが、その娘を抱きしめると、不思議な快さを感じた。娘は遊びに気を....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
拍子に、眼がかち合った。 すぐ、その眼をそらしながら、準之助氏は、 「貴女は、
子供好きですね。」と、いった。 「ええ。」 「私の妻なんか、自分の子供でも、あま....
「一世お鯉」より 著者:長谷川時雨
の情熱は、真純さを失って、彼女の外見のかたちよりは若さを消耗している。 彼女が
子供好きで、子供がなくてはさびしくていられないという心持ちは察しることが出来る。....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
。そんなはなしだった。
「こういうわけじゃから、道路で遊ばせておくことはできん」
子供好きの一空さまは、子供のことをいうときだけは、眼を光らせていた。
「そこへお....
「「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
なってきた。 どれどれ、すぐ坊やのお家に帰してやるよ――と、もともとキューネは
子供好きだけに、毛布をあげてそっと顔を見ようとした。 夜が明けかかり、星影がし....
「贋物」より 著者:葛西善蔵
話には、心から同情することができなかったのだ。 惣治は時々別荘へでも来る気で、
子供好きなところから種々な土産物など提げては、泊りがけでG村を訪ねた。 「閑静で....