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子供部屋
「子供部屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
子供部屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間失格」より 著者:太宰治
報いられました。やがて、父は東京から帰って来て、母に大声で言っているのを、自分は
子供部屋で聞いていました。 「仲店のおもちゃ屋で、この手帖を開いてみたら、これ、....
「さようなら」より 著者:田中英光
しつけるのを眺めていて、嘔気がするほど気持が悪く、急いでその場から逃げだすと奥の
子供部屋で、愛読していた講談本にとりついたのを覚えている。 続いて翌年、ぼくは....
「小公女」より 著者:菊池寛
ているような興味を、セエラに対して持ちはじめていたのでした。セエラが通りますと、
子供部屋の窓に、子供達の顔がいくつも現れました。皆はよく炉のまわりでセエラのこと....
「月夜のあとさき」より 著者:津村信夫
の動物を作ったり、鳥居をこさえたりするのが、楽しみなのである。蕎麦の玩具は戸隠の
子供部屋の雛様である。 坊の娘が片方の手に蕎麦を入れたザルを持ち、一方の手にお....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
つけてくれたのか、こわいものなしの児童であった。大勢の友達が私の家へ遊びに来た。
子供部屋におさまることがきらいな私は、立入禁ずの客間へみんなを連れこんで、クッシ....
「小さな出来事」より 著者:寺田寅彦
いる。東側の方のは応接間と書斎とその上の二階の座敷に面している。反対の西側の方は
子供部屋と自分の居間と隠居部屋とに三方を囲まれた中庭になっている。この中庭の方は....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
」 「まず大抵は……。失礼ながらお蔭さまで、多少の手がかりを得ました。われわれが
子供部屋にいるときから沁みこんでいる幽霊や化け物に対する概念を、ただそのままに受....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
は、しかし、仕方なしに、しぶしぶお糸婆さんに手を引かれながら、母屋の方に行った。
子供部屋では、お民が気違いのように、そこいらじゅうを引っかきまわして、雑嚢を探し....
「サレーダイン公爵の罪業」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
実際巨大な雛菊に見えた、またたんぽぽも巨大なタンポポに見えた。なぜかそれは彼等に
子供部屋の腰羽目の壁紙を憶出させた。河床がひろいため、二人は凡ての灌木や草花の根....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
けられる。 綾子夫人の部屋からは、スキーパの魅惑的な恋の歌が、流れ出す。階下の
子供部屋から、小太郎が、 雨、雨、降れ! 降れ! 母さんが 蛇の目でお迎い嬉しい....
「桜の園」より 著者:神西清
客たち、召使たち ラネーフスカヤ夫人の領地でのこと 第一幕 いまだに
子供部屋と呼ばれている部屋。ドアの一つはアーニャの部屋へ通じる。夜明け、ほどなく....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
次郎には、それが物足りないというよりは、何かしら気になった。で、カバンを二階の
子供部屋の机の上におくと、自分もすぐ座敷の方に行ってみるつもりで、梯子段を降りか....
「玩具の汽缶車」より 著者:竹久夢二
さむなるに あの歌も、もう聞かれなくなりました。北の山の方から吹いてくる風が、
子供部屋の小さい窓ガラスを、かたかたいわせたり、畑の唐もろこしの枯葉を、ざわざわ....
「怪談綺談」より 著者:小酒井不木
なく、姪のアグニスを引き取って養女とした。 この城は古風な作りで伯爵の居間と、
子供部屋とは大きな広間でへだてられ、あちらこちら往来するにはどうしてもその広間を....
「三月の空の下」より 著者:小川未明
りしかたはないのだ。近所に、宏荘な住宅はそびえている。それらの内部には、独立した
子供部屋があり、またどの室にも暖房装置は行き届いているであろう。そこに生まれ育っ....